25/03/17 19:01:26.68 b3Q0Toee.net
自民党は1月、企業などの献金を透明化する新たな政治資金規正法改正案を衆院に提出した。一方、野党は企業献金の禁止に向けて法案の共同提出を探っており、与野党の攻防が激しさを増している。
企業献金をどう見直していくべきなのか。見解はアカデミアの中でも統一されていない。
「憲法違反だ」と政治資金規正法に詳しい神戸学院大学法学部の上脇博之教授は話し、明確に否定する。政党政治に詳しい中北浩爾中央大学教授は「企業や労働組合を含め、様々な団体が政党を資金的に支える方がいい」と肯定的に捉える。
実は企業の側にも解決しなければならない側面がある。企業が政策面で自社の利益を誘導させるために献金を行えば、それは賄賂になりかねない。従って献金を行う企業には、直接的に最終利益につながらない献金を行うしかるべき理由があるはずだ。
株主への説明責任が求められる企業統治(ガバナンス)の中で、企業は政治献金についてどう整理しているのか。日経ビジネスは献金額の多い企業にアンケートを実施した。
特定政党に献金集中
自民党の政治資金団体である国民政治協会(国政協)への献金額は、官報に記載されている。2024年公表の国政協への献金額上位10社は、住友化学、トヨタ自動車、キヤノン、日産自動車、野村ホールディングス、日立製作所、三菱重工業、ゼンショーホールディングス、大和証券グループ本社、日本製鉄。
今回、これらの企業に対して政治献金への認識を問い合わせた。質問は5点。(1)なぜ自民党の政治資金団体に献金を行うのか(2)政治資金パーティー券の購入を行っている場合の目的や過去の明細(3)パーティー券の明細を開示しない場合、その理由(4)株主利益との相反についての考え方(5)取締役会で献金を決議するかどうか。
トヨタ自動車とキヤノンは、個別の質問に答えなかった。その上でトヨタは「日本経済の発展に資するとの観点から、政治資金規正法にのっとり対応している」とコメントしている。
個別質問に回答した企業は、その全てが献金を行う目的に社会貢献などを理由に挙げた。「『政策本位の政治の実現』や『議会制民主主義の健全な発展』のための企業の寄付は、企業の社会的役割の一環として重要性を有する」(日立製作所)
こうした回答は、前述のように賄賂とならないという観点でも、当然のものだ。「政策へのぼんやりした影響力が期待されているのだろう」とガバナンスに詳しい大和総研の鈴木裕主席研究員は推測する。
だが、読者には次の疑問が生じるだろう。「なぜ自民党という特定政党だけに献金を行うのか」
議会制民主主義が健全に発展することは、確かに企業活動の基盤である日本社会を維持・発展させるために重要だ。それなのに、与党と議論を戦わせる存在であるべき野党に対しては、なぜ企業からの献金が極端に少ないのか。
今回の問い合わせでは、「自民党の政治資金団体『だけ』に献金する理由を教えてください」と質問していた。だが、この質問に正対して答えた企業はほとんどなかった。
例えば、大和証券グループ本社は「政党は、民主主義を支える重要な役割を担っており、政党の健全な発展に協力することは、企業も期待されるところです」と回答。「なぜ自民党なのか」と改めて問うたが、「お送りした回答で、当社の回答とさせていただく」と答えた。多くの企業がこうした対応だった。
例外的な存在は、住友化学と三菱重工だ。住友化学は「経団連の自由民主党を中心とする与党の政策(取り組み・実績ならびに課題)の評価と主な野党についてもどのような政策を主張しているかの検証を実施し、これを踏まえて寄付を行っている」と回答した。三菱重工も同様に、経団連の政策評価を踏まえて自民党を献金先として選んだと説明する。
事実上の政治献金であるパーティー券の取り扱いについての質問に対しては、すべての企業が明細を開示しなかった。
株主利益との利益相反懸念
企業献金を行えば株主にとって重要である最終利益は減少するが、個別質問に回答した全企業が利益相反の問題は発生しないと回答した。野村ホールディングスは「各種寄付を通じて社会が発展することにより健全な資本市場や金融業界が育まれ、株主の利益につながると考えている」とした。
取締役会の決議を経て企業献金を実施しているかという質問に対しても、ほとんどの企業が明確な回答を控えた。そんな中、住友化学は「社内規程に基づき定められたプロセスを踏んでおり、一定の基準を超える寄付については、取締役会に付議し、決議を経て、実行しております」と回答した。
NTT子会社が献金の是非
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