22/08/08 16:00:57 CAP_USER.net
ソフトバンクグループが8日に発表した4-6月期(第1四半期)の純損益は、3兆1627億円の赤字に転落した。前年同期は7615億円の黒字。金利上昇への警戒などで世界的に株式の投資環境が悪化した中、保有する出資先株式の価値が低下した。
発表資料によると、人工知能(AI)関連のスタートアップに投資するビジョン・ファンド(SVF)事業のセグメント損益(税引き前利益)は2兆3308億円の赤字。前年同期の4519億円の黒字から大きく悪化した。
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ソフトバンクGの孫社長Source: Bloomberg
同社は第1四半期にラテンアメリカ・ファンド事業とビジョン・ファンド事業を統合した。統合した両事業からの投資損益は2兆9350億円の赤字となった。前年同期6109億円の黒字だった。
ソフトバンクGでは、厳しい投資環境の中で守りの姿勢を徹底し、継続的な資金化と投資の厳選を行っており、第1四半期にアリババ株式を活用した株式先渡し売買契約で104億9000万ドル(約1兆4200億円)を調達した。これに伴い、6月末時点の同契約の残高は5兆4257億円となった。
第1四半期の各ファンドに対する追加投資額はSVF1号が6000万ドル、2号が21億1000万ドル、ラテンアメリカ・ファンドが1億5000万ドル。同四半期末時点での保有銘柄数は1号が80銘柄、2号が269銘柄、ラテンアメリカが88銘柄となっている。
孫正義社長は5月の決算会見で、前期(2022年3月期)に過去最大の赤字を計上したことを受け、世界情勢が混とんとしている中では保有資産の資金化や現金化を進めるほか、「今後取るべき行動は徹底した守り」だとして、新たな投資は厳格な基準で行う考えを示していた。
●4-6月期業績
売上高:前年同期比6.3%増の1兆5720億円
純損益:3兆1627億円の赤字-前年同期7615億円の黒字
ビジョン・ファンドの出資先企業の株価は4-6月期に大きく下落した。中国の人工知能(AI)大手の商湯集団(センスタイム)が49%、米食事宅配のドアダッシュが45%、米配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズが43%、韓国電子商取引のクーパンが28%それぞれ下げ、下落率は世界株式のベンチマークであるMSCIワールド指数の17%を上回った。
●ソフトバンクグループの純損益推移
単位は兆円
(四半期ごとの損益増減グラフはコピペできませんので元ソースからご覧ください)
データ出所:ソフトバンクグループ
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□9984:Tokyo 株価 - ソフトバンクグループ - Bloomberg Markets
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□説明会資料・動画 | ソフトバンクグループ株式会社
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2022年8月8日 15:10 JST 更新日時 2022年8月8日 15:42 JST
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