20/06/05 07:28:35 CAP_USER.net
【シリコンバレー=白石武志】新型コロナウイルスに関する電子書籍の出版をめぐって、米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が4日、米アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾスCEOにかみ付いた。外出制限に否定的な内容の本の配信をアマゾンが一時拒んだことについて、マスク氏はツイッター上でベゾス氏を非難。「アマゾンを解体するときがきた」と書き込んだ。
問題となったのは米紙ニューヨーク・タイムズの元記者アレックス・ベレンソン氏が執筆した「COVID-19と都市封鎖について報じられていない真実」と題する本だ。若者らにとっては新型コロナは重症化するリスクが低いことを指摘し、全米規模で実施された外出制限を批判する内容とされる。
同氏が原稿をアマゾンの電子書籍サービス「キンドル」上で公開しようとしたところ、同社は「ガイドラインに準拠していない」として一時、配信を拒んだという。アマゾンからの通知内容を伝えるベレンソン氏のツイートに返信するかたちで、マスク氏は「ベゾス氏は正気ではない」と投稿。言論の自由を侵害する検閲行為と受け取られかねないアマゾンの対応を批判し、「独占は間違っている」と主張した。
ベレンソン氏はその後、アマゾンが方針を撤回して書籍の配信に同意したと明らかにした。米メディアによると同社はこれまでも新型コロナに関する陰謀論などを支持する本をキンドル上から削除してきたとされる。アマゾンはベレンソン氏の書籍については誤って削除したと説明しているが、判断基準をめぐって議論を呼びそうだ。
マスク氏はこれまでも外出制限に批判的な姿勢を示してきた。4月下旬のテスラの決算会見では当局の取り締まりについて「ファシストのものであり、民主的ではない」と発言している。5月中旬に地元自治体の命令に逆らって米カリフォルニア州内の電気自動車工場の操業を再開した際には自らの逮捕も覚悟していると述べていた。
2020/6/5 6:50
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