19/04/08 22:19:17.93 CAP_USER.net
かつて東京大学から霞が関といえば、典型的なエリートコースでした。しかし、今の東大生には自分たちが進む道として魅力的に思えないようです。(“霞が関のリアル”取材班 三浦佑一)
東大生の進路に異変?
ことしの東大卒業生たちはどのような進路を選んだのか。先月、卒業式が行われた安田講堂の周辺で聞いてみました。
「大学院でデータサイエンスの研究を」(工学部・男性)
「銀行に就職します」(文学部・女性)
「コンサルタントをやらせていただきます」(経済学部・女性)
「司法試験を受けて企業弁護士を目指します」(法学部・男性)
10人以上に聞きましたが、官僚になる人はいませんでした。そんなに、『東大→官僚』というコースを歩む人はレアなのか…。
それでは、どうして官僚を選ばなかったのかと尋ねると、「ゼロから新しいものを作るという意味で、民間のほうがおもしろいことができるのでは」とか、「社会貢献できるのは官僚だけではないという考え方を持つ人が増えたのかな」などという答えが返ってきました。
とはいえ、これまで多くの官僚を輩出してきた東京大学。志す人がいないわけはないはず。
トップ合格、親族も官僚。でも…
取材を続けると、キャリア官僚の試験に合格しながら、別の進路を選んだ卒業生に出会いました。
まず見せてもらったのは、キャリア官僚になるために必要な「国家公務員採用総合職試験」の合格通知書。去年5月に試験を受けて、翌月に人事院から送られてきたものだそうです。そこにある一文を、思わず二度見してしまいました。
なんとトップ合格です(そもそも順位が通知されることにも驚きですが)。でも彼は、民間のコンサルティング会社に就職することにしたといいます。
「せっかくなのに、どうして」と思わず聞くと。
「官僚は最初の数年間は下積み時代っていうのがありますし、実際のいい仕事、意思決定に関われるのは8年目とか10年目の課長補佐以降だと聞いています。それまでの期間がもったいないですね。上の世代の人が下積みの重要性を言いたがるのは正直理解できません。むだに思える雑用に時間を費やしたくない。新卒という、ある意味、社会の変化にいちばん敏感な時期の力を最初から最大限発揮していきたいし、そういう力を積極的に使っていこうという企業の中で成長したいんです。年功序列であったり、政治家の意見も聞きつつ空気を読んで判断しないといけないという霞が関の風土にも染まりたくない」
自信に満ちた受け答えを聞きながらも、私は“実際働いたわけではないのに、どうしてここまで言い切れるの?”と不思議に思いました。しかし、よくよく聞くと、この卒業生、うわさ話やネットの情報でキャリア官僚の座を「蹴った」わけではありませんでした。
親族に複数の官僚がいて、間近でその仕事ぶりを見たり、聞いたりしたうえで判断したというんです。彼自身、小さいころは官僚への憧れはあったそうです。
キャリア官僚トップ合格を辞退した東大卒業生
「小学生の時からなんとなくかっこいいというか社会のための仕事に対する憧れはありましたね。ゆくゆくは自分も官僚になるのかなと思いつつ、東大に入りました。官僚が本命だったことは事実です」
そんな彼が、なぜ考えを変えたのでしょうか。
「この数年、省庁で不祥事が起きた時に、個人よりも組織全体で対応に追われる場面を見てきました。不祥事が次々に起きること自体よりも、個人のことで組織全体が振り回される様子にげんなりしたんです。周りの東大生の間でも、文一に入って法学部を出てそのまま官僚になるっていう感覚は薄れてきています。官僚になる同級生に対しては、仕事への尊敬はありますが、『激務薄給の中で頑張ってくれよ』という、ある意味同情の目を向ける風潮もあります。私が官僚の道を選ばないことを親族に伝えたときも、特に引き止められませんでしたね」
霞が関、大丈夫でしょうか?
「沈む船に乗りたくない」
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