18/12/26 21:28:26.76 CAP_USER.net
新築マンションで死後半年発見されず
千葉県のマンションに住む60代の男性は、孤独死してから半年間にわたって発見されなかった。男性の傍らには、犬と猫7匹が一緒に息絶えていたという。
死後半年と聞くと特殊なケースと思われるかもしれないが、高断熱や気密性の高いマンションでは、訪問者でもない限り、長期間遺体が見つからないことも多い。長期間遺体が放置されてきたこともあり、すさまじい光景だったようで、物件を買い付けた不動産屋はその臭いに卒倒しかけたという。
この男性は、独身で一人暮らし。仕事はしておらず、親の遺産で生活していたようで、貯金は2000万円ほどあり、経済的には特に不自由ない生活を送っていた。
だが近所や親族との付き合いはなく、人間関係がほとんどなかった。
その結果として男性は、孤独死という事態を迎えたのである。
男性が住んでいた3DKのマンションを訪ねると、正面玄関は、ヨーロピアン風の黒いライトが所々に設置されており、クリーム色の重厚な外観は、まさに高級マンションそのものである。
部屋の前に立つと、室内にこもったムッとするような熱気が玄関に押し寄せてくる。真冬なのに部屋の空気は生ぬるく、注意深く嗅覚を働かせると、甘ったるい腐臭が鼻をつく。部屋の中に充満するほこりっぽい熱気とともに、フワッとしたなんとも言えない異様な臭いが漂っている。不動産屋に聞くと、専門の業者をもってしても、1回の清掃では完全に臭いを消し去ることはできなかったという。
死体は、長く放置すればするほど、部屋に死臭がこびり付いて消すことが困難になるからだ。
リビングダイニングには、白と灰色の毛のようなものが付着して、毛にまみれた褐色した塊のようなものが、何カ所にもまだ残留している。
孤独死の犠牲になるペットたち
男性に飼われていた猫たちは、この部屋を最後まで自由に歩き回りながら、尽きてしまったのだろう。ダイニングの壁の角に寄り添うようにして、小さな毛の塊が付着していた。
部屋を自由に動き回れたはずの猫たちは、なぜだか、犬たちがケージに入れられていたダイニングという同じ場所で亡くなっていた。ケージに入れられて身動きが取れない犬と互いに寄り添うように、猫たちもまた、ここで果てたのだ。水もなく、食べ物もなく、苦しみと空腹と、もしかしたら暑さもあったかもしれない……。そんなペットたちの苦しみを思うと、心が引き裂かれそうになる。きっと、自分が愛したペットたちのそんな姿は、男性自身も望んだものではなかったはずだ。
ペットの過剰な多頭飼いは、「アニマルホーダー」と呼ばれており、アメリカでは社会問題となっている。ホーダーとは、ゴミやモノを捨てられずに集める収集癖を持つ人のことを指す。世間では、ゴミ屋敷などが注目されているが、世話ができないほどの多くの動物を飼育してしまう、アニマルホーダーの存在も、深刻な社会問題となっている。
実際に特殊清掃の現場で、大量にペットの死骸が見つかることは多い。不衛生な環境での過剰な数のペットの飼育は、孤独死の80%を占めると言われるセルフ・ネグレクト(自己放任)の一種ともいえる。ゴミ屋敷に代表されるセルフ・ネグレクトは、緩やかな自殺と呼ばれる。当然ながら、そこにはこの男性のように孤立の問題が根深く潜んでいる。男性と人との繋がりを表すものは、ポストに入っていた郵便物だけで、動物病院、車のディーラー、市の水道局からの督促状のハガキしかなかった。
この男性の死は、今もなお押し寄せている孤独死大国のある意味、ごくありふれた典型例である。この男性のように、周囲から孤立したゆえの孤独死は決して珍しくはないからだ。
平成27(2015)年版高齢社会白書によると、60歳以上の高齢者全体で、毎日会話をしている人が9割を超えているのに対して、一人暮らしの男性は約3割、女性は約2割が、2~3日に一度以下となっている。近所付き合いに関して見てみると一人暮らしで、「つきあいがほとんどない」と回答した女性はわずか6.6%であるのに対して、男性は17.4%と極端に高い。つまり60歳以上の一人暮らしの男性は、近所付き合いや人との交流がなく、頼れる人がいない人が多いというのが現実なのである。
孤独死の不安を抱えるのは、高齢者だけではない。ゆとり世代、団塊ジュニア世代は、生涯未婚率が高いことから、将来設計から見てもひとごととはいえないのだ。実際、団塊ジュニア世代からは、将来「孤独死するかも」という不安をよく耳にする。
以下ソース
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