18/08/26 06:53:21.78 CAP_USER.net
ひっきりなしに更新されるTwitterのタイムラインや友人のSNSの投稿、友人から届くLINEのメッセージなど、現代人は常にスマートフォンに縛りつけられているといっても過言ではないといえます。「SNS疲れ」や「スマホ疲れ」という言葉に共感する人が増える中、イギリスでは「ダムフォン(dumn phone:スマートじゃないフォン)」、いわゆるフィーチャーフォンの販売成長率がスマートフォンの実績を上回ったことが報じられています。
'Dumb phone' sales on the rise as smartphone users hope to switch off
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'Dumb phone' sales up as users seek to escape smartphone addiction | The Drum
URLリンク(www.thedrum.com)
日本におけるスマートフォン利用状況の調査によると、1日あたりの平均スマートフォン利用時間は18歳以上の全ての年齢層で3時間を超え、18歳から34歳では3時間23分に達していることが明らかになっています。この傾向は日本だけでなく先進諸国でも同様で、イギリスでは全世代の平均で2時間28分、18歳から24歳に限定すると3時間14分となっていることがわかっています。
この状況に疲れを感じている人が増加しており、スマートフォンを手放して機能がよりシンプルなダムフォンに戻る人が増えている模様。イギリス在住のメアリー・アースキンさんもそんな一人で、スマートフォンを手放してダムフォンへの乗り換えてしまったそうです。アースキンさんはその理由について「自分がずっとスマホに縛り付けられているという事実が嫌だった」「友人にある日、『1日に150回ぐらい画面をチェックしてるよ』といわれたこともあります」と語っています。
アースキンさんのような人が増えたことから、イギリスではダムフォンの売上実績が前年比でおよそ5%の成長をマーク。一方、スマートフォンの売上実績は、前年比でおよそ2%のプラスだったそうです。もちろん販売台数の規模が異なるために両者を同レベルで比較することには慎重になるべきですが、スマートフォンに比べてダムフォンは伸びが大きい、という事実は現代の状況が反映されたものであるといえそう。
ここで興味深いのは、スマートフォンを手放したからといってアースキンさんが情報を完全にシャットアウトしたわけではないという点。アースキンさんは確かにスマートフォンを捨ててダムフォンに乗り換えたわけですが、その一方でiPadを使い続けています。つまり、アースキンさんはスマートフォンと同程度の「つながる」能力は確保した上で、時と場合によってはダムフォンだけを手に外出していつでも「つながらない環境」に入れるようにする状況を作ったというわけです。
スマートフォンにより、社会とつながりやすくなった結果、その反動として「つながらない自由」を求める人が増えてきたというのは何とも皮肉な出来事ではありますが、社会は今「つながること」と「つながらないこと」のバランスがどのレベルにあるのが最も心地良いのかを見定める段階にあるのかもしれません。イギリスと同様に日本でも同様の動きが出現するのか、興味深いところです。
2018年08月25日 19時00分
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