17/09/29 08:38:03.55 CAP_USER.net
中国本土A株では半導体関連銘柄の上昇が目立つ。上海総合指数は、急落した8月11日を底値に回復しているが、この日の終値と9月25日の終値とを比較すると、4.1%上昇している。一方、半導体回路設計やテレビ放送関連チップを製造する湘南国科微電子(300672)は122.1%上昇、半導体用スパッタリングターゲットを製造する江豊電子(300666)は59.7%上昇、監視カメラ用画像処理プロセッサを製造する上海富瀚微電子(300613)は52.3%上昇している。ちなみに、これらの企業は全て深セン創業板銘柄であるが、同じ期間の創業板指数は5.8%増に留まっている。
半導体関連銘柄が上昇していることについて、本土機関投資家は、「中長期の観点から、半導体需要が増えることを投資家は評価しているのではないか」と考えているようだ。
9月25日の上海証券報は、「半導体産業は上昇周期に入っており、AI産業の急速な発展によって、中国半導体産業は今後10年間、黄金期を迎えるだろう」と伝えている。以下はその大まかな内容である。
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中国は現在、グローバルでみると半導体の消費大国であるが、大半を依然として輸入に頼っている。中国の半導体産業が国産化を進めることで巨大な投資機会が生まれるはずである。
あるファンドマネーシャーは、「科学技術の進歩は、ハード面での革新から始まり、ソフトウエア、情報コンテンツ、ビジネスモデルの革新へと移っていく。中国は毎年、60万人の半導体関連エンジニアを育てているが、アメリカは6万人に過ぎない。こうしたエンジニアの数の差によって、次世代半導体の革新を成し遂げるのは中国となる可能性がある。嗅覚の鋭い機関投資家は早々に産業連鎖上にある銘柄の発掘を始めている」などと分析している。
また、招商証券アナリストは、「半導体産業の中国への大移動が始まっている。今後10年で中国は数兆ドルを超える資金を半導体産業に投入し、半導体生産ラインが集中的に建設されるだろう」などと分析している。
市場調査会社CCIDの報告書によれば、2016年の全世界における人口知能用チップの市場規模は293億ドルだが、2020年には1200億ドルに達し、年平均伸び率は20%になると予想している。NVIDIA、AMD、XILINX、Googleなどのデータから、人工知能用チップ市場の規模を推計すると23.88億ドルで、人工知能市場全体の8.2%を占める。2020年にはチップ市場は146.16億ドルとなり、人工知能市場の12.2%を占めると予想される。こうしたデータを見る限り、人工知能用チップの成長余地は大きい。
スマホは現在、電子産業の中で、最も柔軟な端末であるが、AI産業を発展させる最も重要な製品である。AIチップの搭載が進むことで、スマホの機能向上はさらに加速し、それによってスマホの更新が進むといったことが繰り返されるだろう……。
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5Gへの切り替えによって、スマホ、AIが連動して機能アップし、その技術が、自動車、家電、産業現場に応用され、半導体需要は大きく伸びるという見通しである。中国はスマホに関して世界で最大の生産地であり、製造業全体でみても、世界最大の生産地である。技術革新の中核すらも中国に吸い込まれつつある。
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