17/06/01 12:51:31.34 CAP_USER.net
一度ならず二度までも、「監査を受けない」業績を発表した東芝。ところが、経営陣は完全に開き直り、目前に迫るリスクにも、「最悪の事態にはならない」と目をつぶる。驕った名門の内情に迫る。
中略
こうして異常な状況下で発表された「数字」も、尋常ではない。'16年度の当期純損益が9500億円の赤字。株主資本は5400億円の赤字、つまり、同額の債務超過となるという。9500億円の純損益は、製造業では過去最大の損失である。
この数字を受けて綱川社長は、「このように、大きな当期純損失を計上する見通しとなったことを重く受け止め、早期に財務基盤立て直しを図ってまいります」と、謝罪。しかし、表面的には殊勝さ、誠実さをアピールしているものの、この会見で東芝経営幹部たちが実際に「やっていたこと」は、誠実さとはかけ離れていた。
前出の出席者が言う。
「東芝の混乱の原因は、粉飾決算やウエスチングハウス(WH)の赤字の隠蔽。だからこれまでも記者やアナリストは、しつこく『WH破綻後のリスクの規模がこれ以上膨らむことはないのか』と質問し、東芝も『それはない』と説明してきました。
ところが、3月29日の段階で約8250億円と説明されていたWHの破綻処理による貸し倒れ引当金が、今回の会見では約9800億円であると発表されたのです。わずかこれだけの短い期間で、1550億円も増えたんです。こんなのあり得ない」
何度も何度も損失額の上乗せを続けてきた前科がある東芝だが、ことここに至っても、損失が「上方修正」されるというめちゃくちゃぶりだ。
経済ジャーナリストの磯山友幸氏が言う。
「東芝の態度は、もはや『開き直り』と言ってもいい。監査法人の意見表明を受けない異常事態についても、『自分たちなら許される』『どうせうちのような大企業を上場廃止にはできないだろう』『ましてや潰すことなんかできない』という『甘えと驕り』をこの会見には感じました。
東証の自主規制法人の理事たちには、『自分たちが東芝の上場廃止の引き金を引きたくない』という雰囲気がある。それを察知してか、東芝の今回の会見でも、上場廃止になるかもしれないという緊張感は見られなかった。
市場をなめているようにしか見えないし、もう上場企業の体をなしているとは言えません」
実際、こんな状況下にありながら、綱川社長も平田政善CFOも淡々と能面のような表情で発表を行い、平気な顔で異常な数字を並べたてる。質疑応答でも、「いまの東芝は上場適格と思うか」という問いに対して、
「上場につきましては、東証さんが決めること。我々が決めることではありません」
と他人事のような発言をする。
今後、正式な決算を発表できるか否かについて問われると、「今回の年度に関しましては、まだ監査手続きが完了していないので、今後も調査を続けます」と、淡々とした口調で「努力する」「頑張る」と、壊れたテープレコーダーのように繰り返した。
こうした当事者意識の欠落には、東芝が置かれた環境も影響している。
「'90年代後半から、経産省は世界的な温暖化対策の流れに乗り、経産省主導で原発ルネッサンスを演出し、東芝は原発事故後も経産省とともに『原発は世界で売れる』という『幻想』を持ってやってきました。
そうした中、東芝側もその『国策』に甘え、一部の事業では、自ら必死に企業努力をしなくても、待っていれば仕事がやってくる状況ができていた。そこに安住していた社員たちは、ある意味『官僚化』していたと言えます」(前出の磯山氏)
そうした「ぬるま湯」に慣れた社員たちに、こうした未曾有の危機に対応しろといっても無理な話だ。
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