10/02/06 22:30:48 WzE6Ff7D0
しんぶん赤旗からですが…
森山さんは、東灘区で被災しました。小学4年生でした。「学校が休みになったこと、給水所にお水をもらいにいくことが、どこか非日常で楽しかった」と記憶しています。
そんな気持ちは、神戸出身の脚本家・渡辺あやさんによって、脚本の中に生かされました。
「語ってる言葉や流れている何かしらの感情は自分の言葉なんだけど、設定が微妙に違う。ロケ地も近くに友達が住んでいるような所ばかりで、…不思議な感覚でしたね」と振り返ります。
だから、特にこまかい役作りはしませんでした。「自分も江梨ちゃんも神戸の人間で、そして神戸でやっているので、その空気がにじめばいいかな、と思いました」
家は半壊。金魚は死んだものの、猫も両親も姉も全員無事でした。今思うのは、「自分は親に守られていた」ということ。
震災の日の夜、水もガスも止まった中で、母親が卓上コンロですき焼きを作ってくれました。心に残る思い出です。
「部屋はぐちゃぐちゃだったんですけど。こんなときだからこそ、というのはあったと思います」
収録中、被災者に話を聞く機会がありました。たこ焼き屋のおばちゃんは、あのとき10歳の子どもがこんなに立派に…と、感慨深そうに語りました。
森山さんがNHKの震災特集に出演するのは3年連続になります。そこで触れた、それぞれの人の思い、傷の深さ。
「トラウマを抱えていない人はいない。誰にもある。それをひっくるめて、つながっていくわけじゃないですか。
生きてるだけでめっけもんだし、その人生の積み重ねがあって、今があるということなんだと思います」