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6月4日NHK教育TV 視点・論点「クールジャパンの行方」
画廊経営 小山登美夫
-明治大学特任教授 著書に「その絵いくら?」「現代アートビジネス」-
最近いくつかのインタビューで、「日本人のアーティストが世界中で活躍されているみた
いですね。そんなに日本のアートが注目されてるのですか。是非その状況を教えて下さい」
と聞かれます。
勿論何人かの日本のアーティストがアートシーンで活躍していることは事実です。草間彌
生さんや杉本博司さん、荒木経惟さん、森山大道さん、村上隆さん、奈良美智さんなどをは
じめとして多くの日本のアーティストが世界中のギャラリーや美術館などで展覧会をしてい
ます。
「やっぱり日本のアートは凄いんですね」インタビューをする人たちは決まって「やっぱ
り」と言ってきます。
そのときに私がいつも天の邪鬼的に言うのは、「何も世界で注目されているのは日本のア
ートだけじゃないんですよ。勿論日本のアートが注目されているのはうれしいですけど、中
国のアートだって、ブラジルのアートだって、ポーランドのアートだって、インドのアート
だって、アフリカ諸国のアートだってすべて注目されてますよ。日本なんてまだまだです」
と言い返すことにしています。
そもそもこういう話では日本に注目している主体では必ずアメリカや西欧の先進国といわ
れる国の人たちで、あの有名な美術館やギャラリーが誰それの展覧会をしたとか、ロンドン
やニューヨークのサザビーズ、クリスティーズのオークションで何億円になったとかのニュ
ースから、「きっと私たち日本人を世界は認めているんだ。すばらしい!」となるのです。
クールジャパンの始まりの構図がここではっきりとしています。