08/12/17 04:18:43.24 GSXRC23Z BE:11260782-PLT(12000) ポイント特典
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TSUBAMEの開発を指揮した東京工業大学教授の松岡聡氏は今回、CellとTeslaを比較した上で、
Teslaを選んだという。最大の理由はTeslaが低コストだったことである。
「700TFLPS分の追加コストは約1億3000万円。他の選択肢の数分の1で済んだ。Cellは高くて、開発
スピードが遅い。しかもTeslaと違い、パソコンで使える開発ツールが少ないのがネックになった。」
と説明する。
■C言語でプログラミング可能
Tesla 10はNVIDIA社が2008年11月に発売したGPUである。 「SP(streaming processor)」と呼ぶプロ
セッサを240個搭載する。機能的にはCellのSPEと同様にSIMD演算を得意とする。従来は128個が
最大だった。SPの数が増えたほかに、今回初めて倍精度演算機能を加えた。
プログラミング性も、かつてのGPUとは比較にならないほど高いようだ。 以前のGPUは、文字通り特
定のグラフィック処理しかできない単機能のプロセサだった。ところが、ここ2~3年のうちに急速に
プログラミング性を高めた。NVIDIA社が「CUDA」と呼ぶアーキテクチャでは、一般的なC言語でプロ
グラム可能になった。
(スパコン)TOP500上位のHPCシステムに向けた、各種計算ライブラリのチューニングで有名な
米Texas Advanced Computing Center研究員の後藤和茂氏は、「CUDAのアーキテクチャのGPUは
Cellよりもプログラムが容易になった」と指摘する。
今や、TeslaとCellの大きな違いは2点しかない。1つは、TeslaのSPの数が240と、CellのSPEの8を
大きく超えていること。 もう1つは、TeslaがCPUコアを持たないことである。NVIDIA社は今後もGPUに
CPUコアを加えることはないとする。
「マルチコア化するCPUとプログラミング性を高めるGPUが互いに似てきているのは確かだが、基本
的な役割分担をしっかり守ることが重要だ。それを忘れるとプログラマーが混乱し、市場で支えきれ
なくなる」(Andy Kean氏)
(続く)