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6月9日付 よみうり寸評
〈雌雄(しゆう)を決す〉は強弱、優劣、勝敗を決めること。雌(めす)は弱いものという前提で
つくられた言葉だ◆出典は中国の古典・史記にさかのぼる古い表現で、今なら、ほとんど見かけ
なくなってはいるのだが、もうこれは使えないなと痛感させられた。7日の中央競馬「安田記念」
で牝馬(ひんば)ウオッカの強い勝ち方を見てのこと◆このG1レース、牝(めす)で一昨年の
ダービー馬であるウオッカと牡(おす)で昨年のダービー馬ディープスカイとの対決が注目されて
いたのだが、ウオッカが並みいる牡馬(ぼば)を退け、このレース2連覇を達成した
◆直線、前が先行馬で壁になる苦しい状況だったが、狭いすき間を割って一気に差しきった。
2着のディープとは4分の3馬身差。着差以上に強かった◆これでウオッカはダービー、
天皇賞秋など牝馬では最多のG1級6勝、獲得賞金も牝馬では初の10億円を超えた。
名実ともに歴代ナンバーワン牝馬だ◆競馬の世界では雌ではなく牝。〈雌雄を決す〉
などの表現が意味をなさない〈強い牝馬の時代〉が続いている。
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