09/03/24 15:59:23 EoFW01Jr0
ある墓の話をしよう。
ひとりの男が、ある墓標にメダルを捧げている。
彼の名前はザ・カメイである。
アメリカのサンディエゴに散っていったかつての戦友に想いを馳せている。
墓標にはただ、真の愛国者の思い出に、とだけ記されていて、
そこにはいかなる名前も見当たらない。
なぜなら、ここは名も無き者たちの墓だから。
(中略)
真の愛国者もまた、追放され、メダルを剥奪され、亡骸の肉すらも喪われた、
そんな墓標として真の四国者もまた佇んでいた。
あたり一面を覆いつくす港の星の黄色さ ―
その純潔だけが、墓の主の想いを静かに湛えている。
ザ・ムラタ。それがこの墓が偲ぶ男性の名だった。