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平成13年12月1日。マスコミが騒ぐ中、皇太子妃が子供を産んだ。
皇太子徳仁は急いで皇室御用達の病院に駆けつける。雅子妃との出会いを思い出す皇太子。
皇太子は無事に病院に到着。既に天皇皇后両陛下の他にその他親戚が病院に集まっていた。
女の子が生まれたと聞かされたが、母子共に健康であれば全然構わないと皇太子は考えた。
皇太子徳仁は生まれた子供を「愛子」と名付ける。愛子はすくすくと育ち、あっという間に1年が過ぎ、
最初の誕生日をむかえることになり、誕生パーティーが催された
（以下原文翻訳）
ほどなくして、1歳の誕生パーティーで愛子が*1テーブルの上に置かれた物の中から一体どんなもの
を選ぶかというハイライト場面が演出されつつあった。
人々は、愛子が何を選ぶか、ただそれだけに関心を集めていた。
*2文仁親王の長女のミツコが1歳の誕生日では、毛糸と可愛い人形を掴んだ。
次女のナリコは本とペンを手に取った。果たして愛子は何を手に取るのだろうか？
愛子は、ゆっくりテーブルに置かれた物に向かって近づいた。
（中略）
暫く、愛子は首を傾げていたが、程なくして大きな何かを掴んだ。それは当に地球の本だった。
人々は驚くしかなかった。女の子は殆どの場合可愛い人形を手にするものだが、徳仁はそういう愛子
に満足げだった。
これから世界に伸びていく娘、それが愛子ではないか？しかし雅子は心配げな表情をしていた。
「愛子が私に似て男の子よりおてんばだったらどうしましょう？」
徳仁は笑って
「だったら、御転婆お二人をお相手すれば良いだけでしょう？」
二人はそろって大きく笑った。
知らぬ間に皇室は、次期皇位継承で雨雲がかかり始めているようだった。
明仁天皇は、孫息子を期待している様子だった。
ともかく、皇位は男が継承しなければならないという立場であるようだった。
この問題は、皇室だけでなく、日本の言論でも、大きい話題に上がっていた。
ついには、女性天皇を認めようという世論まで加勢した。
徳仁は、父、明仁を訪れた。
「お父さん、女性天皇についてどう思われますか？」
徳仁は、この問題に早く決着をつけなければ、愛子にとってもよくないと考えた。
明仁は少し表情を曇らせ
「そうだな...私もこの問題が今後大きくなると予想している。しかし、私の思いのまま決定する事項ではない
ようだ。お前も知っているだろうが、1889年から皇位は皇統に属する男が継承しなければならないと、皇室
典範に定められておる。
従って、問題は、取り合えず後に伸ばそうとな。私としても、昔から行ってきた慣習を変えるのは難しい」
明仁天皇の言葉に、徳仁は酷く失望した。
いまだ、古い皇室の保守的慣行は、自身もまた息が詰まるほどだ。
しかし愛子のため、この問題は決して諦めないと決心した。必ず、絶対に....