09/04/28 00:33:10
西洋と朝鮮 異文化の出会いと格闘の歴史
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朝鮮の「近代化」が遅れた理由は、世間では「空理空論の儒者の頑迷」からと安逸に抑えられていそうだが、現実はさにあらず、「種々の葛藤」があった。
そこを著者は、実に判りやすく簡潔にまとめてくれている。
いうまでもなく日本は「韓国併合」を行った。
その正否を「近代化」から問う「してやった派」の根拠は、福沢の「脱亜論」等で代表されるような、「後ろ向きの朝鮮の確立」だった。
本当に朝鮮は「ただ後向きだった」のか。その疑問に本書は、「大いなる示唆」を与えてくれるだろう。
そして、そこに「日本とは全く違う国」の存在があることを知ることができる。
「結果」だけを取って、「日本の優越性だけを判断」するか、何らかの「オルナティブ」を感じて、彼の国の歴史に「齟齬という悲劇ではあるが、またそこに何らかの深淵」を感じるかは読み人次第だろう。