16/12/14 07:13:03.00 CAP_USER9.net
日本人が「貧困」という言葉を聞くと、発展途上国でその日の食事にも困っている人々を想像しがちではないだろうか。
しかし、貧困とはもっと身近に差し迫った問題としてこの国に存在している。2015年の調査によると、日本の子どもの貧困率は16.3パーセントで過去最悪。
ひとり親など大人が一人の家庭に限定すると54.6パーセントになり、先進国でも最悪の部類に入る。
紛れもない事実として、日本では子どもの6人に1人が貧困家庭で暮らしているのだ。
『子どもと貧困』(朝日新聞取材班/朝日新聞出版)は朝日新聞で2015年10月から掲載され続けている記事に加筆、修正を施し書籍化した一冊である。
ここには貧困に苦しむ子どもたちと、親や学校教師などの子どもたちを取り巻く大人たちの姿が記録されている。
そこにはあまりにも原因が根深い問題の数々があった。
第一部では、「子どもたち」「シングルマザー」「学校で」「頼れない親」という四つの項目から貧困の現実がレポートされていく。
そこでは、とても経済大国とは思えないようなエピソードが並ぶ。
生活能力のない父親と子どもの三人で一枚の毛布を奪い合う家庭、虫歯の治療代も払えずに10本の乳歯全てが根だけになってしまった男児、
食事には調味料とご飯しか出ない毎日の空腹をティッシュの味で誤魔化す姉妹、学費を捻出するために風俗で働く女子大生たち―。
どうして彼らや彼女らは生命の危機が訪れ�