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対日経済協力担当の閣僚拘束＝交渉に影響も－２億円収賄の疑い・ロシア
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【モスクワ時事】ロシア連邦捜査委員会は１５日、石油会社の買収をめぐり２００万ドル（約２億１６００万円）の賄賂を受け取った疑いで、日ロ経済協力を担当してきたウリュカエフ経済発展相（６０）の身柄を拘束し、捜査を開始したと発表した。１２月のプーチン大統領来日を前に、安倍政権が進める交渉にも影響は小さくなさそうだ。
国営石油会社ロスネフチによる中堅石油会社の株式取得で便宜を図る見返りに、１４日に賄賂を受け取った疑いが持たれているという。ロイター通信は１５日、「昨夜、取り調べを受け、直ちに身柄を拘束された」と述べる当局者の言葉を伝えた。「近く訴追される見通し」とも報じている。
ウリュカエフ氏は、１２月のプーチン大統領来日に向け日ロ経済協力を進める上で、ロシア側の窓口となってきた重要閣僚の一人だった。今月２～６日に訪ロした世耕弘成経済産業相・ロシア経済分野協力担当相も、モスクワで３日に会談したばかり。関係構築を進めてきた日本側にとって予想外の展開であることは間違いない。
極東ウラジオストクで９月に行われた日ロ首脳会談を前に、ウリュカエフ氏は７月に来日している。安倍晋三首相が５月にプーチン大統領に提案した８項目の経済協力プランについて、ロシアの他の閣僚に先駆けて、日本側と突っ込んだ協議を行い、東京都内での講演では「成果をもたらすメカニズムをつくっていかなくてはならない」と訴えていた。
ペスコフ大統領報道官は１５日、ロシア通信に対し「夜が明けていないので、既に大統領に報告されたのかは分からないが、非常に深刻な告発だ。司法だけが判断できる問題だ」と述べた。（2016/11/15-12:24）