16/11/11 11:24:00.55 CAP_USER9.net
■「ハーバード大学」にも吹き荒れた「隠れトランプ旋風」(3)
粗野で無教養、差別意識を隠そうともしない南部の白人男性たち―
そんなイメージで語られがちな共和党候補ドナルド・トランプ(70)の支持層だが、
世界中の英知が集うハーバード大学にも、隠れた支持者たちはいる。
昨年の夏から1年間、同大学のロースクール(法科大学院)に留学していた山口真由氏が、
“隠れトランプ旋風”の実状を明かす。
***
さて、ここまでハーバードにおけるトランプ支持者の“思惑”に触れてきた。
だが、トランプを支持していたのは彼らのような熱心な共和党支持者や、キリスト教徒だけなのだろうか。
私は思い出していた。ハーバード・ロースクールの友人であるケヴィンが、
「ヒラリーは信用できない。トランプの方がまだ信用できるよ」と、酔った勢いで呟いていたことを。
「表現の自由」について学ぶクラスで、リベラルな教授は言う。
「共和党の指名争いは、歴史上稀に見る恥ずべき状態になっている」
トランプを「差別する人」、マイノリティを「差別される人」と表現した教授に対し、
授業後の立ち話でケヴィンは不快感を隠そうとしなかった。
その決めつけこそが、ステレオタイプな差別だというのだ。
「すべての人がすべての人を差別していると言った偉人がいるけど、僕も同感だ。
マイノリティだってある意味でトランプを“差別”しているんだと思う」と説く彼の言葉は、ハーバード生だけあって説得力がある。
そこで私が、「なぜ、授業中に教授に反論しなかったの?」と聞くと、
「一度、授業で同性婚に反対したことがある。授業が終わるとLGBT団体が僕の机まで来て、泣きながら抗議した。
“あなたは私たちのことを嫌いなのね。だから、差別するのね”って。もううんざりだよ」
■「差別主義者」のレッテル
ハーバードを卒業した白人男性は、「僕らは自分の意見を自由に表明することができない」という。
ポリティカル・コレクトネスが行き過ぎた現在のアメリカでは、白人男性であることはむしろ「原罪」なのだ。
努力して好成績を修めても、「優遇されてるからでしょ」と批判されることもあるという。
下手に反論すれば「差別主義者」のレッテルを貼られてしまう。
私の留学中に、人種差別に抗議した黒人学生がロースクールのロビーを何カ月も占拠する事件があった。
学校側は黒人学生たちに「どきなさい」とは言わないし、彼らが大量に貼り付けたポスターもそのままだ。
にもかかわらず、ロビー占拠に抗議した白人至上主義の学生が、トランプのポスターを貼ると学校側によって瞬時に撤去された。
親しくなったハーバードの学生たちも「ロビーを自由に使いたい。占拠はやり過ぎだ」と口を揃えていた。
だが、どうして学校側に抗議しないのか尋ねると、
「自分が矢面に立って“人種差別主義者”のレッテルを貼られたら、この国ではまともに就職できないよ」とあきらめ顔。
ケヴィンも酔った席での戯言を除いてオフィシャルにトランプ支持を表明することはない。
ポリティカル・コレクトネスが何より重んじられるアメリカ。
インテリ層がこれを間違うと大変なことになる。信用を失い、名誉を失い、将来を失う。
トランプ支持を堂々と表明できる、粗野で素朴な南部の白人男性たちはよい。それを公表できない白人インテリ層のなかにこそ、
ふつふつと不満が堆積していたのかもしれない。そして、溜りに溜まった鬱憤が、トランプ旋風に一役買ったのではないか。
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2016/11/10(木) 09:11:15.50
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