16/11/01 19:10:31.46 CAP_USER9.net
◆「八ッ場ダム」が完成すると水力発電量は激減する!? 東電に補償金を払うことにも…
八ッ場ダムが完成すれば、東京電力に補償金が支払われる。
しかし、発電量は減ってしまう。そんなカラクリがあることをご存知だろうか。
「八ッ場ダムが完成すると、東電の水力発電が影響を受けます。その発電量が減った分の補償金を、東電が税金から受け取るのです」と語るのは、
八ッ場ダム建設に反対している「八ッ場あしたの会」の渡辺洋子事務局長。
「特に福島第一原発事故後、『電力が不足する』とか『やっぱり八ッ場ダムは必要だ』などという人も増えてきました。
でも実際にはその逆で、八ッ場ダムができると発電量については減ってしまうのです」
東電は群馬県内に41か所の水力発電所を持っているが、そのうち、八ッ場ダムに影響を受ける発電所を同会が調べてみたところ、
利根川の支流・吾妻川沿いに6か所あることが判明した。
箱島発電所、渋川発電所、松谷発電所、原町発電所、川中発電所、金井発電所で、発電量は合計で最大11万2400kW。
発電に使う水は、八ッ場ダム予定地の上流側にある取水堰から送水管へ入り、落差を利用しながら6発電所で電気を起こし、最後は利根川との合流点近くで川に戻る。
しかし八ッ場ダムが完成すれば、取水分の大半をダム貯水に回すことになり、6か所すべてで発電量がゼロになるか激減する。
2008年に大河原雅子衆議院議員(当時)が「送水量削減に伴う減電の補償額がかなり大きな金額になることが予想される。
この減電補償額はどれほどの金額になるのか、また、その補償金がいつ支払われるのか」を質問した。
これに対して政府は、「今後、任意による交渉を経て契約に至らなければならないものであるとともに、個別企業の経営上の問題にかかわるものであることから、
具体的な数値及び時期をお示しすることは差し控えたい」と明かさなかった。
川を流れる水量から同会が試算したところ、「年平均で2万kWh程度になるのでは」という。
◇計画変更のたび完成時期延期、工事費増額する八ッ場ダム事業
この間、八ッ場ダムの事業総額も工期も膨れあがっている。
当初は2000年に2110億円で完成する予定だったが、現在、5回目の計画変更(下表)の最中だ。
消費税増税や工事単価の増加で266億円増、地質の悪さが明らかになり地すべり対策のために355億円増など、足し合わせて720億円の増額案となる。
計画見直しごとに、完成予定が延びるか事業費が増額されていることがわかる。
8月にその増額を盛り込んだ八ッ場ダム基本計画案が提示されたが、
事業費を負担させられる群馬、東京、埼玉、千葉、栃木、茨城の1都5県の全都県議会が、10月までに賛成多数で決議した。
今後、知事の意見聴取や関係省との協議が終れば、計画変更は正式決定となる。
事業総額は5320億円、完成予定は2019年度だ。
(中略)
◇さらに65億円で新たなダム建設、しかし発電量は10分の1
国土交通省関東地方整備局河川部の古市秀徳・広域水管理官に聞くと、
「今回の増額分の中には、減電補償にかかわるものはありません。もともとの4600億円のうち、『用地費及び補償費1221億円』に含まれています」と言う。
しかし、「もともと」の額は2110億円だったのだ。
「八ッ場ダムの事業費は今後もさらに増額するでしょう」と断言するのは、水源開発問題全国連絡会の共同代表、嶋津暉之氏。
「昨年までは2018年度内に本体工事を終えるとしていましたが、新しい工程表では、それが2019年度まで食い込み、その分、
ダムに水を貯めて安全性を確かめる湛水試験の予定期間が半年に縮小されました。しかし、湛水試験で地すべりが発生すれば、工期延長は必至です」
群馬県は八ッ場ダム下流に、総事業費65億円をかけて県営発電所を作る計画だが、その発電量は、最大出力1万1700kWしかない。
東電6ダムの最大出力の10分の1でしかない。しかし、どのくらい発電量が減るのか、さらには東電への補償金額など、
八ッ場ダムの事業者である国土交通省はその詳細を明らかにしていない。
写真:東京電力の取水堰
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(▼記事を一部引用しました。全文はリンク先の記事ソースでご覧ください)
日刊SPA! 2016.11.01
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