16/09/29 09:20:43.26 CAP_USER9.net
URLリンク(www3.nhk.or.jp)
東京都の小池知事が移転の延期を表明した豊洲市場。建物の地下に盛り土がされていないことなど、次々に問題が明らかになっています。このニュースを今、どう見たらいいのか、焦点をQ&A形式でまとめました。
Q・豊洲市場への移転計画とは、そもそもどんなものですか?
A・豊洲市場は、中央区の築地市場の移転先としておよそ2キロ離れた江東区の東京ガスの工場の跡地に建設されました。整備費は5884億円。敷地面積は、築地市場の1.7倍にあたるおよそ40ヘクタールで、水産仲卸売場や水産卸売場、それに青果部の仲卸売場など5つの主要な建物があります。
敷地からは、平成13年以降、土壌から高い濃度の有害物質のベンゼンやシアン化合物などが検出されました。都は有害物質を除去する土壌の対策工事を進め、おととし11月に安全性を確認。その対策工事の柱となったのが、汚染された土壌をきれいな土と入れ替える「盛り土」。専門家会議の提言をもとにしたものです。
Q・移転の延期や盛り土の問題が出た経緯は?
A・築地市場の豊洲市場への移転は当初、11月7日に予定されていました。小池知事は、市場の敷地内の水質調査の結果が出ていないことなどを理由に、「安全性の確認を最優先に行う必要がある」として、先月31日、移転の延期を表明しました。
そのうえで、水質調査の結果が出る、来年1月以降、改めて移転時期を判断することにしていたんですが、そのさなかに、盛り土が敷地全体では行われていなかったことが発覚したのです。
それまで東京都は、およそ40ヘクタールある豊洲市場の敷地全体で行われたと説明していました。地下2メートルまでの土壌をすべて取り除いたうえで、きれいな土で埋め戻し、さらに盛り土を重ねることで高さ4.5メートルの、きれいな土の層を造成したとしていたんです。
ところが、実際には建物の地下は盛り土をせず、空洞を設けていました。安全対策の要といえる盛り土がなかった、都民・国民に安全性をアピールするため行ってきた説明が事実と違っていた。このことから特に、万全な対策を信じて移転を決めた市場関係者は裏切られた思いを強めています。
Q・なぜ専門家会議の提言に反して、盛り土が行われなかったのですか?
東京都の調査によりますと、土壌汚染対策を担当した都の技術系の職員たちは、「今後、豊洲市場で新たに土壌汚染が確認された場合、重機などを入れて対策をとるためのスペースを確保する必要がある」などとして、建物の地下には盛り土をせずに空洞を設けたと説明しているということです。
Q・なぜ盛り土がないと問題なんですか?
A・絶対に盛り土がないと問題というわけではありません。
土壌汚染対策法の運用指針では、汚染された土壌は厚さ10センチを超えるコンクリートで覆うことを基準として定めています。
豊洲市場の場合、それぞれ建物の1階の床は厚さ35センチほどのコンクリートで覆われています。このため東京都は対策自体は行われていると説明しています。対策のしかたには、さまざまな方法があるというわけです。
ただ、豊洲市場の場合は、専門家が検討したうえで都に敷地全体に盛り土をするよう提言しました。その提言内容という、いわば対策の前提が崩れていることが問題になっているのです。
一方、建物の地下の安全性については改めて検証することになっています。
Q・有害物質の問題では、人体などへの影響はないんですか?
A・東京都による調査では、建物の下の空洞にたまった水から、微量のヒ素や六価クロム、それに鉛が検出されましたがいずれも環境基準を下回っています。また、建物の1階部分や地下の空洞で気化した有害物質のベンゼンの濃度を測定した結果、最高でも環境基準の8割余りで、こちらも基準を下回りました。
この調査結果について、専門家会議の平田健正座長は「地下の空気は今も安全だと言える」という見解を示しています。そのうえで、「より安全性を担保するには換気するなどの方法もある」として、今後、安全性について会議で具体的に検証する考えを示しています。
Q・たまった地下水はどうなるんですか?
A・専門家会議の平田健正座長はイオン濃度の分析結果から、たまった水は雨水ではなく地下水が上がったと判断できると説明しています。そして「地下水の管理システムが本格的に稼働すれば、水がたまることはなくなるのではないか」と話しています。
Q・市場の移転は今後どうなるんですか?
(長文のため略リンク先で)
NHK:URLリンク(www3.nhk.or.jp)