16/09/22 00:40:40.51 CAP_USER9.net
息子などをかたる電話で高齢者らを東京都内のターミナル駅におびき出し、直接現金を受け取るニセ電話詐欺事件が関東で相次ぎ、特に神奈川県では今年上半期だけで被害が四億円超に上った。ニセ電話の相談を受け、現金受け渡し現場に警察官を張り込ませる「だまされたふり作戦」を想定して「乗降客が多い駅に被害者を移動させ、張り込んでいる警察官の目を逃れようとしているのでは」と県警などは警戒を強めている。
「数千万円単位の契約書をなくした」「上司が千五百万円を用意してくれた。何とかならないか」。四月二十七日、横浜市港南区の七十代の無職男性の自宅に長男を名乗る男から電話がかかってきた。男性は東京都目黒区内の駅に来るように言われ、現金七百万円を持って向かった。
男性は東急東横線に乗り、指定された駅近くの路上で、取引先を装う男に現金を渡した。その後、長男に確認の電話をかけて、ようやく詐欺に気付いた。
神奈川県内では、この男性のように、都内へ呼び出されて現金をだまし取られる被害が二〇一一年の一件(被害額八百七十万円)から、昨年は百四十八件(同五億五百万円)に急増。今年は上半期で既に八十四件(同四億一千二百万円)に上った。
特に移動先として指定されることが多いのが、神奈川県からJR、私鉄が乗り入れる品川駅だ。さらに移動中に「別の駅まで来てほしい」と電話で指示され、転々とさせられることもある。埼玉県や千葉県でも都内に誘導する被害は確認されているという。
品川駅を所管する警視庁の担当者は「駅の利用者が多く、見張り役が人混みに紛れ込むのに都合がいいのではないか。犯人にとって、被害者が地理に詳しくない場所に呼び出す方が犯行がやりやすい」とみる。
警察庁によると、鉄道などを使ったニセ電話詐欺は近年、中部や北信越など地方の高齢者らを新幹線や飛行機で上京させる手口が目立った。これを受け、新幹線の駅や空港では注意を促すアナウンスを流すなど警戒を強化しており「関東近郊から都内への誘導は、こうした警察の取り組みに対応した新たな手口の可能性がある」と指摘する。
都内では、逆に他県におびき出して警察官の尾行があるかを確認し、現金を詐取したとみられる被害も出ているという。神奈川県警の担当者は「都内に多額の現金を持ってくるように言われるような不審な電話があれば詐欺を疑い、まず警察に相談してほしい」と呼び掛けている。
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)
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