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ケニア中部サンブル国立保護区のアミメキリン(ジュリアン・フェネシー博士提供)=共同
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■ドイツの研究者らのチームなどが発表
これまで亜種を含めて一つの種と考えられていたキリンが、実は独立した四つの種に分かれているとする遺伝子解析の結果を、ナミビアの「キリン保護基金」やドイツの研究者らのチームが8日付の米科学誌カレントバイオロジーに発表した。
アフリカ全体で生息数が8万~9万頭に達するキリンは絶滅の懸念が低いとみられてきたが、遺伝子でグループ分けすると明確に4種に分かれ、最も少ないものは5000頭を切ることになる。
生息数は減少傾向にあり、チームはキリンを国際的な絶滅危惧種に位置付けるよう提案。「特に生息数が少ない種の保護を強化すべきだ」と訴えている。
キリンは体の模様や地理分布から大まかに9亜種に分類され、全体で1種を構成すると考えられてきた。国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種リスト(レッドリスト)は絶滅懸念が低い「低危険種」としている。
チームは9亜種190頭からサンプルを採取して遺伝子を詳しく調べ、新たに「ミナミキリン」「マサイキリン」「アミメキリン」「キタキリン」に分類されると提案した。4種は遺伝的にホッキョクグマとヒグマほどの違いがあり、ほとんど交雑が進んでいない。保護のため別の地域に移住させる際には、異なる種が混在しないよう注意する必要があると指摘している。
■異なる種の交雑、回避するのに役立つ
キリンの遺伝子解析に詳しい村山美穂・京都大野生動物研究センター教授の話 遺伝子を頼りに種を分類できれば、動物園などで飼育されているキリンの種を判別するほか、異なる種が交雑するのを回避するのに役立つ。今後は生息地の保全が一層重要になるだろう。(共同)
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