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アトランタ動物園のジャイアントパンダ。白と黒の特徴的な外見を持つジャイアントパンダの野生の個体数はゆっくりと回復しつつある。(Photograph by Joel Sartore, National Geographic Photo Ark/Zoo Atlanta)
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スマトラオランウータン(写真は米ローリングヒルズ動物園で撮影)とボルネオオランウータンは近絶滅種(critically endangered)に指定された。(Photograph by Joel Sartore, National Geographic Photo Ark/Rolling Hills Zoo)
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ニシローランドゴリラも近絶滅種(critically endangered)に指定されている。米グラディス・ポーター動物園で撮影。(Photograph by Joel Sartore, National Geographic Photo Ark/Gladys Porter Zoo)
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半世紀にわたって世界の野生生物保護のシンボルを務めてきたジャイアントパンダを救おうとする努力が報われつつある。9月4日、ジャイアントパンダが絶滅危惧種(endangered)の指定から解除されたと国際自然保護連合(IUCN)が発表した。
中国の竹林を原産とするジャイアントパンダは、絶滅の恐れのある生物を記載したIUCNの「レッドリスト」で、絶滅危惧種(endangered)から危急種(vulnerable)に引き下げられた。更新された最新のレッドリストには、8万2954種の生物が含まれており、そのうち2万3928種に絶滅の恐れがある。
中国政府の調査によると、野生のジャイアントパンダの個体数は着実に増えつづけており、2014年までの10年間でおよそ17%増加した。中国全土において、2014年時点の野生のジャイアントパンダは約1850頭、前回調査が行われた2003年は約1600頭だった。
「パンダにとってすばらしい日になりました。私たちも興奮しています」と言うのはWWFの野生保護部門の上級副代表を務めるジネット・ヘムリー氏だ。この非営利組織はロゴにジャイアントパンダを使っている。
1990年に絶滅危惧種(endangered)に指定されたジャイアントパンダの保護が効果を上げている背景には、2つの理由がある。1980年代に横行していた密猟が著しく減少したことと、パンダの保護区域が大きく広がったことだ。
現在、中国には67カ所のパンダ保護区域がある。これは米国の国立公園と同等だとヘムリー氏は話す。さらに、過去数十年にわたって毛皮目当てに乱獲され、絶滅危惧種(endangered)に指定されていたチルー(チベットアンテロープ)の数も回復しているという。現在、チルーもレッドリストで近危急種(near threatened)に変更されている。
非営利組織コンサベーション・インターナショナルの上級科学者、M・サンジャヤン氏は「これは、しかるべき位置だと言えます。中国政府はパンダを絶滅させまいと30年間懸命な保護活動を行ってきました」
しかし、中国の臥龍(ウォロン)自然保護区で環境保全や持続可能な開発に関する助言を行っている上級顧問のマーク・ブロディ氏は、「野生環境でパンダが実際に増加しているという結論を出すのは早急です」と話す。「野生のパンダを数える技術が発達しただけかもしれません」
ブロディ氏はこう続ける。「中国政府の取り組みは称賛に値しますし、飼育されているパンダ、野生のパンダ両方に対する最新の管理技術の発達にも貢献しています。ただ、絶滅危惧種から引き下げるだけの十分な理由があるとは思えません」
「実際、『維持可能』な質の高いパンダの居住区は減り続けています。道路の建設、四川省で活性化する観光事業開発など、人間の経済活動による断片化が原因です」
>>2に続く。