16/08/20 18:22:58.04 CAP_USER9.net
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夏場には欠かせないエアコン。その設定温度をめぐり、オフィスで静かな“戦い”が繰り広げられている。上げては下げられ、下げては上げられる…。「あっ、いつのまにか元に戻されている!?」。異例の猛暑に見舞われているこの夏、心の中でそんな悲鳴を上げている人も多いのではないだろうか。(玉崎栄次)
内勤だと「寒い」 外回りから戻ると「暑い」
「『寒いなあ』と思って確かめると、いつ間にか引き下げられているんですよね。冷え性なので困ってしまいます」
メーカーのオフィス事務をする女性(33)=東京都杉並区=は苦笑する。ここの職場のエアコンの設定温度は28度と決められているのに、26度まで下げられていることがよくあるという。
「犯人捜しをするわけではないけれど、『いったい誰よ!』っていらっとしちゃいますよね」
一方、別のメーカーで営業を担当する男性=大阪府吹田市=は「35度超えの中で外回りから汗だくになって職場に戻ったとき。オフィスが冷えていなかったら、がっくりきちゃう。汗が引くまで一時的にと考えて、設定温度を下げますね」。しかし、仕事に追われ、温度を戻すことを忘れることも少なくないという。
水面下で設定温度の変更合戦!
ビル管理大手の三菱電機ビルテクノサービス(東京都荒川区)は今年6月、オフィス勤務の20~60代の男女1000人を対象に、職場のエアコンについて調査を実施した。
職場のエアコンの温度変更が可能なオフィスで働くのは605人だった。そのうち62・1%(376人)がエアコンの設定温度を「こっそり変更したことがある」と回答。男女別に見ると、男性が54・6%であるのに対し、女性は70・3%に上った。
さらに、376人のうち73・7%(277人)は、変更した温度が「元の温度に戻されていた経験がある」。その277人のうち78・0%(216人)は「再度、温度を変更し直した」という。これも男女別にみると、男性が76・8%だったのに対して、女性の割合が高く、78・9%に上っていた。
温度を変更したにもかかわらず元に戻された人の大半は、再び温度の変更に挑戦している。「設定温度の変更合戦がオフィス内で繰り広げられているようだ」と同社の担当者は話す。
「寒がりのベテラン社員に逆らえない」
温度の上げ下げについて、27・4%の人は「設定温度の希望を言い出せない」としている。
同社がその理由を尋ねたところ、さまざまな回答が寄せられた。
「寒がりのベテラン女性社員には逆らえない」(50代女性)
「電気代のことを言われるので、言い出しにくい」(40代女性)
「自分勝手と思われたくない」(30代男性)
エアコンの設定は、職場のコミュニケーション問題とも直結するようだ。
同社の担当者は「男女や年齢などの違いで、温度感覚は異なるものなので、完全に解決するのは難しい」と指摘している。
今年は特に、ただでさえうだるような猛暑。快適に過ごすための利器が原因で、職場が“ヒートアップ”しないように心がけたい。