16/08/19 07:36:15.52 CAP_USER9.net
日本で学ぶ外国人留学生が日本で就職できるよう支援する動きが、関西でも広がっている。外国人留学生は就職に関する情報が少なく、日本語能力などに不安もあり、就職活動が難航しがちだ。一方、関西では訪日外国人(インバウンド)対策や海外展開に取り組む中小企業で外国人採用への意欲が高まっている。優秀な留学生の東京への流出を防ぐ狙いもあり、産学連携の取り組みが動き出した。(栗井裕美子)
苦手な面接を考慮…懇親会での交流に重点
語学スクール運営大手、ECC(大阪市北区)の交流施設「ECCオープンスクエア大阪」(同)で7月に開かれた就職イベントには、外国人留学生や、海外に留学した日本人学生ら約40人が集まり、関西6企業の人事担当者も出席した。
イベントは、就職活動を支援するベンチャーのアイプラグ(大阪市淀川区)とECCが共同で初開催。留学生は面接などで萎縮しがちなため、立食の懇親会での交流に重点を置いた。
香港出身で立命館大4年の盧可欣(ロ・ホヤン)さんは「合同説明会や面接では不安になる。人事担当者に気軽に相談ができると、学ぶことが多い」と喜んだ。
優秀な留学生、関西で確保
独立行政法人の日本学生支援機構によると、国内の大学や専門学校に在籍する留学生は約20万人(平成27年5月)で、前年から13・2%も増えた。このうち日本での就職を希望する留学生は約6割にのぼるが、実際に就職できるのは約2割にとどまる。
外国人留学生には大手企業にこだわる学生も多く「海外展開を狙う中小企業に人材が行き渡らない面がある」(同機構)という。
経済産業省と文部科学省は、平成19~24年度に、外国人留学生に企業でのインターンシップなどを経験させる事業「アジア人財資金構想」を実施。支援した約2千人のうち約7割が日本で就職した。現在は一般社団法人「留学生支援ネットワーク」(東京都)が事業の一部を継承している。
同様の取り組みが、関西でも民間主導でスタートした。大阪・ミナミの商店主や企業経営者、学校関係者らが今年2月、「関西留学生国際交流支援連絡会」(千田忠司代表幹事)を設立。求職者と求人企業を仲介する「国際人材支援センター」を今秋に発足させることを目指している。
センターは、在関西の各国領事館や大学の協力を得て、留学生200~300人が常時登録する体制を構築する方針。連絡会は「優秀な外国人が関西で活躍できるよう、受け皿を作りたい」と意気込んでいる。
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