16/07/04 17:53:14.80 CAP_USER9.net
公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、2015年度に5兆数千億円の運用損失を出し、10年度以来5年ぶりに赤字となることが1日、明らかになった。
14年秋から運用割合を増やした株式の価格下落の影響が大きく出た。
ただちに年金支給額が変動することはないが、15年度末に比べ株価はさらに下落しており、厳しい運用状況が続きそうだ。
GPIFは、国民年金と厚生年金の保険料収入からの積立金約140兆円を運用。平均で年金給付額の9%を賄っている。株価の押し上げ効果を狙う首相官邸の意向などを受け、14年10月に資産の構成割合を変更。
24%だった株式比率を50%にまで引き上げ、国債などの比率を下げた。この結果、株価の影響を受けやすくなり、12~14年度は計約37兆円の収益を上げていたが、15年度は5兆円規模の損失を出した。
今後も運用には厳しい局面が予想される。今年3月末(15年度末)に1万6758円だった日経平均株価は、英国の欧州連合離脱問題などの影響で6月末には1万5575円に下落。
今年度の運用損失は一層膨らむ可能性があるが、塩崎恭久厚生労働相は「短期的な変動に伴う評価損はありうるが、長い目で見て必要な年金額を確保するという観点で運用している」と説明する。
野党は株式比率を元に戻すように主張しているが、政府は見直しに慎重な姿勢だ。GPIFの関係者