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2016年6月18日
またぞろ出てきた脅威論(C)日刊ゲンダイ
このところ中国軍艦が日本周辺の接続水域、領海をウロチョロしているせいで、安倍自民はやはりというか、自衛隊の強化を言い出した。永田町界隈では「軍艦の侵入に内心ほくそ笑んでいるんじゃないか」なんてもっぱらだ。
今月9日には中国海軍のフリゲート艦1隻が尖閣諸島周辺の接続水域に初めて入り、15日には情報収集艦1隻が鹿児島県口永良部島の沖合で領海に侵入。さらに16日にも情報収集艦1隻が北大東島周辺の接続水域に入っている。
「日本の出方を見るという“挑発”もあるでしょうが、海洋進出を強めている中国にとって、潜水艦のための海底地形図を作成する必要がある。それも目的のひとつでしょう」(防衛省関係者)
これを受け、自民党は16日の国防部会で、「一気に状況をエスカレートさせる暴挙であり、極めて危険な行為だ」などと大騒ぎ。必要な防衛装備品を速やかに取得し、自衛隊の能力を強化することなどを政府に求める決議を取りまとめた。大塚拓部会長は「中国は国際法を全く理解できていない。危険な行為は断じてやめさせなければならない」などと猛アピールしていたが、意図は見え透いている。
「中国の動きが激しくなっていることは確かですが、そもそも領海内の航行は沿岸国の平和と安全を害しない限り、国際法上『無害通航』が認められています。安倍自民は自分たちを正当化するために、ことさら中国脅威論をあおっているとしか思えません」と、九大名誉教授の斎藤文男氏(憲法)がこう続ける。
「中国は脅威だとわめき散らすことで、日米同盟の強化、憲法違反の安保法制の強行も『それみたことか、われわれは正しい』とでも言いたいのでしょう。かつては北朝鮮脅威論をあおっていたように、自己を正当化するための常套手段です。参院選の公約ではコソコソ隠していますが、憲法改正を狙う安倍首相にとって、このタイミングで中国軍艦が“侵入”してきたことはもっけの幸いでしょう。そして安倍政権に乗っかる大マスコミが大衆の危機感を扇動していく。デマゴギー(悪宣伝)としか言いようがありませんね」
中谷防衛相は「非常に懸念すべき状況」なんて語っていたが、懸念すべきは、憲法改正に突っ走る安倍の方だろう。有権者は絶対にだまされてはいけない。
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