16/05/22 19:36:46.32 CAP_USER*.net
子どもの貧困を考える
URLリンク(www.nhk.or.jp)
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を
【子どもの貧困とは】。
「子どもの貧困率」は、すべての人口の税金などを除いた手取り年収の真ん中、=中央値を基準に、
この基準の半分に満たない世帯で暮らす18歳未満の子どもたちの割合を示しています。
厚生労働省によりますと、日本の「子どもの貧困率」は、平成24年の時点の推計で16.3%で、
6人に1人が年収122万円未満の貧困状態にあり、調査を始めた昭和60年以降最も高くなっています。
また、母子家庭などの「ひとり親世帯」の「子どもの貧困率」は54.6%と、
半数以上が貧困状態で、先進国で最も悪い数値となっています。
貧困状態にある子どもでは、経済的な理由で大学進学をあきらめるなど、
勉強する機会を失うケースも多く将来、十分な収入が得られず、親の貧困が子どもにも引き継がれる
「貧困の連鎖」が広がっていると指摘されています。
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【貧困家庭では】。
会議の委員の1人、神奈川県横須賀市の相馬美季さん(18歳)は、この春から都内の大学に進学しました。
美季さんは、経済的に厳しい家庭で育ちました。
中学2年生の時に父親を亡くしてからはさらに厳しくなり母親が働きながら家計を支えてくれました。
美季さんの自宅のアパートでは光熱費が払えず、電気やガスが止まることもたびたびあったといいます。
また、高校受験を控えて通っていた塾の月謝を払えずに退塾することになり
志望校も、私立高校から学費の安い公立高校に変えざるを得ませんでした。
美季さんは、高校生の時から奨学金を借りて授業料にあててきました。
現在は、社会福祉士を目指し、アルバイトをしながら大学に通っていますが、
いまの時点でも返済が必要な奨学金や貸付金は170万円で、卒業までには
600万円程度にふくらむ見通しです。
美季さんは
「周囲の人たちは学費の心配をせずにあす食べる食事を心配することもないのに、
自分は進学したことで家庭に影響を与えるのではないかという不安を抱えている。
将来、自分が結婚しても自分の子どもを経済的に苦しめてしまうかもしれないという不安もあり、
未来に希望が持てない」と話しています。
また、貧困状態の子どもたちは、周囲に相談することをためらうケースが多く、
美季さんは周囲の大人や同級生たちにこうした問題を理解してもらい、
相談できる機会を増やしてほしいと感じています。
美季さんは、
「周囲に相談すれば自分が貧困家庭と知られて距離を置かれるおそれがある。
貧困家庭の子どもたちは自分を貧困に見せないように無理をしてしまうので見えにくい。
子どもの貧困をきちんと理解して欲しい」と話しています。
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【専門家は】。
対策会議の座長で子どもの貧困問題に詳しい立教大学コミュニティ福祉学部の湯澤直美教授は、
「子どもの貧困対策を考える際、高校生や大学生の委員を交えて議論するのは珍しく貴重な機会で、
大人の目線では気付かないことがたくさんあると思う。
大人に働きかければ社会を変えていけると実感できることが、
貧困状態の子どもたちの生きる力にもなる」
と話しています。
05月22日 18時19分