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4年目のアベノミクス 厳しい論調に転じた海外メデイア
安倍政権の経済政策「アベノミクス」をめぐり、日本では、消費増税延期論と絡んで、失敗か否かという議論が沸き起こっています。昨秋に「新三本の矢」を打ち出し、4年目に突入したアベノミクスですが、2%の物価上昇率は達成できていないのが現状です。
ここへ来て、海外でのアベノミクス評価は厳しい論調が目立つようになっています。国際経済学に詳しいジャーナリストで東洋英和女学院大学大学院の中岡望客員教授に、海外での報道を中心に解説してもらいました。
海外での評価が高い安倍首相
日本の首相の海外での評価は低いのが一般的です。過去の日本の首相の発言は曖昧で、何を主張したいのか分からないというのが海外の一般的な受け止め方です。その中で海外で非常に高く評価されている首相が二人います。小泉純一郎元首相と安部晋三首相です。
二人に共通しているのは、主張が明確であることです。特に安倍首相は昨年、海外メディアに世界で最も注目される政治家の一人に選ばれたこともあります。
安全保障問題で、その是非は別にしても、日米同盟重視、強硬な対中国政策と極めて明確なメッセージを発信しています。経済政策でも、安倍政権の経済政策を意味する“アベノミクス”という単語は国際的に通用する用語として定着しています。
2012年12月に安倍政権が発足、金融緩和、財政出動、成長戦略を三本の柱とするアベノミクスが発表されました。翌年3月、日銀総裁が白川方明氏から黒田東彦氏に交