16/04/19 06:38:01.41 CAP_USER*.net
「僕は、なぜこうみんなにいやがられるのだろう」。よだかは嘆息をもらす。「今まで、なんにも悪いことをしたことがない」というのに。宮沢賢治の『よだかの星』である。
▼米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイは、魚鷹(うおたか)の異名を持つミサゴを意味する。やはり、なぜか一部の日本人からひどく嫌われている。今年2月、岩手県で行われた日教組の教研集会では、「配備反対」をテーマにした授業の報告さえあった。最新鋭の輸送機は「なんにも悪いことをしたことがない」どころか、善行を重ねている。
▼2013年11月に巨大台風がフィリピンを襲った際も、大活躍した。搬送した被災者は2万人近くにも及ぶ。救援活動が続く間にも、オスプレイが飛び立った普天間飛行場周辺では、活動家たちが騒々しく反対運動を繰り広げていた。
▼エルドリッヂ元在沖縄米海兵隊政務外交部次長によれば、一人の住民が彼らに尋ねた。「オスプレイは今フィリピンで多くの方々を助けているそうだが、あなたたちはフィリピンのために何をしているんですか」。当然、返答はなかった(月刊『正論』1月号)。
▼東日本大震災の発生前に運用が始まっていたら、もっと多くの人命を救えただろう。そのオスプレイが、熊本地震の被災者支援のために投入されることになった。人員と物資の輸送に、絶大な能力を発揮するはずだ。
▼それでもまだ、反対を唱える人がいる。安全保障関連法で強固になった、日米同盟をアピールするパフォーマンスにすぎないというのだ。勘ぐりが過ぎるのではないか。よだかは絶望の末に、空をどこまでものぼり星になる。オスプレイには、いてもらわないと困る。何より有事の際、日本を守る「切り札」の一つである。
URLリンク(www.sankei.com)