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倉敷市水江の高梁川両岸を結ぶ「水江の渡し」が31日、定期運航を終了した。大正時代から“地域の足”として親しまれてきたが、近くに倉敷大橋が開通したのに伴い、約90年の歴史に幕を下ろし、大勢の市民らが別れを惜しんだ。
幅46メートルの川を木造船で結ぶ水江の渡しは、河川改修で道路が川底に沈んだため1925(大正14)年、地域住民が開始。27年に「水江渡船組合」を設立した。航路は市道に認定され、組合は市の補助金を受け、無料で運航してきたが、同市の船穂・真備町地区と中心部をつなぐ倉敷大橋(約510メートル)が1月に開通。市道認定が外れ、組合への補助もなくなることから、廃止を決めた。
31日は朝から市民らが南北両岸の船着き場を訪れ、片道約1分の船旅を満喫。主婦(62)=同市=は「幼いころ母と一緒に何度も乗った。思い出の詰まった光景が消えてしまうのは寂しい」と、小さな船首を見つめていた。
昼すぎには、地元の実際寺(同市中島)の藤井弘範住職(69)が「長年にわたって安全運航を続けてくれた」として、船頭の白神修一さん(72)と平松啓二さん(63)に感謝状を贈呈。2人は「大きな事故は一度もなく役目を終えられ、ほっとしている」と笑顔を見せた。
郷愁を感じさせる水辺の風景に別れを告げる人は夕方になっても絶えず、この日は347人が乗船。渡船組合の狩屋武夫組合長(72)は北側船着き場で最終便を出迎え、「地域に溶け込み、大勢の人に愛されてきた航路だとあらためて実感した。廃止は残念だが、人々の記憶に残ってくれるだろう」と語った。
・定期運航最終日を迎えた「水江の渡し」=31日午後5時18分
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山陽新聞 (2016年03月31日 23時22分 更新)
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