16/04/01 13:05:54.92 CAP_USER*.net
この春、高校を卒業した愛(18)=仮名=が福岡県内の里親の家に来たのは中学1年の夏。身長128センチ、体重26キロ。小学校低学年ほどの大きさしかなかった。
持参した服はいずれも6~7歳児のサイズで、多くに血痕が付いていた。
「骨が浮き出るほど痩せているのに、おなかだけぷくっとふくれていた」と、里親の山本直子(58)=同=は振り返る。
愛を診察した大学病院の医師は紙に0~10の数字を書き、「0が死、1がアフリカの飢餓状態の子ども。彼女は1に限りなく近い2だ」と説明し、深いため息をついた。「本当によく生きていましたね」
■「給食だけで生き延びた」
愛は九州北部で生まれ育った。幼いころから母と、母の交際相手の男、兄2人の5人でアパート暮らし。
男はいつも子どもたちに暴力を振るい、一番の標的が愛だった。気にくわないことがあると馬乗りになって殴られ、木刀や椅子でたたかれた。
この後遺症で愛は今も、怒鳴り声や大きな物音を聞くと過呼吸を起こすことがある。
家で満足にご飯を食べた記憶はなく「給食だけで生き延びた」。空腹を満たすため万引を繰り返し、小学生のころから警察に何度も補導された。
愛の左手首に3センチほどの傷がある。母に裁ちばさみで切られたときの傷だ。
2010年6月。きっかけはたわいもない口論だった。突然、興奮した母ははさみで愛の髪を切り刻んだ後、左手首を切った。さらに頸(けい)動脈にはさみを当て、「あんた、ここ切ったら死ぬんばい」とすごんだ。
下の兄が母からはさみを取り上げ、「逃げろ」と怒鳴った。愛は夢中で外に飛び出し、血だらけで夜の住宅街をさまよい歩いた。
コンビニの明かりが見えたので飛び込み、店員に助けを求めた。何時間も逃げたつもりだったが、家から歩いて数分の距離だった。
愛は児童相談所に保護され、山本夫妻の元に。母は愛への殺人未遂容疑で逮捕された、と聞いた。
「あのとき兄が助けてくれなければ、私は死んでいた」。今もうっすらと残る左手首の傷痕を見つめ、愛はつぶやく。
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Yahoo! JAPANニュース/西日本新聞 3月30日(水)11時18分配信
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
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