16/03/30 22:09:53.59 CAP_USER*.net
大学の医学部と歯学部の学生が卒業までに最低限履修すべき教育内容などを定める指針「モデル・コア・カリキュラム」(コアカリ)の6年ぶりの改訂に向け、文部科学省の2つの委員会が30日に合同会議を開き、議論をスタートさせた。この日は、改訂までの会合の開催スケジュールなどを了承したほか、改訂の方向性をめぐり意見交換した。委員からは、卒後教育との一貫性を重視すべきといった指摘があった。【佐藤貴彦】
医学教育と歯学教育の各コアカリは、全国の大学で、医学部・歯学部のカリキュラムを作成する際の参考となっている。医学教育のコアカリの内容は、卒業までの6年間のうち、3分の2程度(歯学教育のコアカリは6割程度)で履修されることが妥当とされ、それ以外で大学ごとの特色を出すこととされている。
現行のコアカリは、2011年3月に改訂されたもの。文科省では、医療保険制度の改革や医療事故調査制度の施行、医学教育の質を評価する国際基準(グローバルスタンダード)などに対応した内容に改訂し、18年4月から、各大学での教育に反映させる方針を示している。
この日、合同会議を開いたのは、コアカリの改訂内容を決める「モデル・コア・カリキュラム改訂に関する連絡調整委員会」(連絡調整委)と、改訂の原案を作成する「モデル・コア・カリキュラム改訂に関する専門研究委員会」(専門研究委)。連絡調整委の委員長に、永井良三・自治医科大学長を選任した。さらに永井委員長が、専門研究委の委員長に、齋藤宣彦・医療系大学間共用試験実施評価機構副理事長と前田健康・新潟大歯学部長を選んだ。医学教育に関する会合では齋藤氏、歯学教育に関する会合では前田氏が、それぞれ委員長になる。
また、文科省が提示した検討スケジュールの案を了承した。それによると、同省の委託を受けて改訂の素案などを作成する「調査研究チーム」での検討結果などを踏まえ、改訂の骨子案を11月までにまとめ、同案へのパブリックコメントを募集する。その後、来年1月に改訂の原案を専門研究委で取りまとめ、3月には連絡調整委が新しいコアカリを決定する。
そのほか、調査研究チームに所属する委員が、改訂に向けて開いた1回目の会議の内容を報告した。その中で、グローバルスタンダードや医師国家試験の出題基準などと整合性を取ることや、患者側のニーズを反映させること、コアとしての項目を厳選することなどが、医学教育に関する改訂の基本方針として挙げられた。
また、改訂の方向性に関するフリーディスカッションが行われ、複数の委員が、卒前教育と臨床研修、専門医養成などの方向性を一致させる必要性を指摘した。専門研究委の福井次矢委員(聖路加国際大理事長)は、「大きな目標は共通なものにし、到達レベルはそれぞれのステージで違うというつくりになれば一番良いのではないか」と提案した。
・医学教育と歯学教育のコアカリの6年ぶりの改訂に向け、合同会議を開いた文科省の委員会(30日)
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Yahoo! JAPANニュース/医療介護CBニュース 3月30日(水)17時30分配信
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