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安倍晋三首相(自民党総裁)は29日の結党60年式典での演説で、「来年の参院選を勝ち抜かなければならない。次なる60年に向かって大きな一歩をともに踏み出していこう」と参院選の必勝を誓った。
野党陣営が精彩を欠き、「自民1強」の構図が続く中、首相はあえて憲法改正などの持論を封印。経済重視で臨む姿勢を鮮明にし、政権基盤の強化へ決意を見せた。
「この3年間、みんなで頑張ってマイナスからプラスへ、諦めから希望へ、日本を大きく変えることができた」。
首相は民主党から政権を奪還して以降の成果をこうアピールした。
約20分の演説では集団的自衛権行使や憲法改正など「安倍カラー」の強いテーマは控えめにした半面、経済再生に懸ける思いを披露。
自ら掲げた1億総活躍社会について、「成長と分配の好循環を生み出す新たな経済社会システムの提案だ」と胸を張った。
環太平洋連携協定(TPP)の大筋合意を受けた国内対策に関しても、「中山間地域も含めて農林水産業をしっかりと守っていく」と力を込めた。
経済の失速は、政権にとって最大の懸念材料で、首相は先の通常国会で念願の安全保障関連法を成立させた後、経済最優先の姿勢に回帰。
名目GDP(国内総生産)600兆円の目標など、アベノミクスの「新3本の矢」を