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民主「採決反対プラカード」をゴミ扱い
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「お願いだから、やめて~!」―。15日の衆院平和安全法制特別委員会で安保関連法案が採決されるその瞬間、民主党の辻元清美衆院議員(55)の絶叫が響いた。
民主党議員らは「アベ政治を許さない」などと書かれたプラカードを持ち浜田靖一委員長(59)を取り囲む。辻元氏は「駄目です、イインチョー」と泣き声になり「反対、反対」のシュプレヒコールまで。
賛成多数で可決されると、民主党議員らはプラカードを置き捨てて立ち去った。これにはネット中継を見た視聴者から「片付けろよ!!」と突っ込みが。またまた民主党のイメージが悪化した?
連日、国会周辺で安保法制に反対するデモが行われているが、まるでデモ隊が委員会室に出現したかのようだった。
浜田委員長が採決を始めようとすると、民主党議員らは委員長席を取り囲むように集まった。辻元氏は委員長席に向かって左というカメラに抜かれる絶好の位置を確保していた。
ほかの民主党議員らも「自民党感じ悪いよね」「強行採決反対!!」「アベ政治を許さない」と書かれたプラカードを持って怒鳴り散らす。プラカードをカメラ方向に向けるアピールも忘れない。
辻元氏は手を合わせながら「お願いだから、やめて~!」と絶叫。かつての「ソーリ、ソーリ、ソーリ」をほうふつとさせる、「イインチョー、イインチョー、駄目です、イインチョー」と涙声で懇願した。
辻元氏は時折、カメラ目線になるなど、こんなときでも“国民の目”を意識することを忘れない。
これには委員会後、自民党の三原じゅん子参院議員(50)も「ハハハ、テレビを見ていた人なら、民主党はパフォーマンスをやりすぎたと思ったでしょう。
私もそう感じました。辻元議員はテレビカメラをチラチラ見て、やっぱり素晴らしいなと。院内にプラカードを持ち込むこと自体、いかがなものかと思いましたね」と本紙に語った。
ところが可決されてしまうと、民主党議員らは「ここに置いていけ」と、持っていたプラカードを委員長席に残して帰った。これには浜田委員長への抗議の意味が込められていた。
この様子をテレビやネットで見た視聴者から、ネット上に「ゴミ扱いで捨てていくなんて」などと批判の声が上がっている。
安倍晋三首相(60)が同日の同委員会で「国民の理解が進んでいないのも事実だ」と語ったように、強行採決に至ったのは政府与党の責任だ。
民主党が“暴挙”に対し、抗議するのも野党として当然のこと。しかし今回のプラカード作戦は民主党のイメージダウンにならないか。
こんな余波も起きている。民主党の長島昭久衆院議員(53)はツイッターでプラカード放置について、「野球観戦のご家族以下のマナーでした。反省しております」と謝罪。
これに「野球観戦してる家族を馬鹿にしてますよね?」等の追及があり、長島氏は「すべての野球ファンの皆さまにお詫びし、野球観戦を揶揄するかのような余りにも軽率な発言を撤回します」と釈明に追われた。
そもそもプラカードの持ち込みはOKなのか。
衆議院事務局の同委員会担当者は「国会法48条に委員長は議事の整理をし、秩序を保持するとあります。
また、過去に議院運営委員会で『節度をもってやりましょう』という申し合わせをしています。どちらにせよ、プラカードの持ち込みがダメともいいとも書いてありません」と説明する。
民主党が残していったプラカードの扱いに同事務局は困り果てている。
「誰が置いていったのか分からない。名前も書いてない。床に落ちて踏まれたものはゴミとして処理するが、そうでないものは保管してあります」(同)。
捨てるに捨てられないのだ。15日夕の時点で「私のです」と名乗り出た議員はいない。
国会周辺では午前に続き夕方から深夜まで市民らが抗議集会を開き、参加団体の発表で入れ替わりも含め10万人が集った。
辻元氏も現れ「今日を安倍政権の終わりの始まりにしよう」と意気込んだ。
今後、民主党は安保法案を止められるのか。民主党関係者は「まずは参議院で審議をする。60日間、議決しないと60日ルールで衆議院で再議決となる。
そこで内閣不信任案や閣僚の不信任案を連発し、(9月27日の)国会閉会まで粘るという手はあります。
しかし、日程に余裕があり厳しい。いかに内閣支持率を下げられるかが焦点です」と話す。
このまま決まってしまうのか。
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