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視覚障害者を誘導するために公共施設や駅で流す音「盲導鈴(れい)」が、住民の苦情により、音量を絞るなど対応を
迫られるケースが各地で相次いでいる。北海道札幌視覚支援学校は今春の開校からほどなく、「ピンポーン」という
機械音を鳥の鳴き声に変えた。歩行などに支障は出ていないが、聞き取りづらいという指摘もある。障害者団体は
「視覚障害者にとって音は命綱。障害へ理解を深めて」と訴えている。
札幌視覚支援学校(石川大校長、札幌市中央区南14西12)には3歳児から成人まで91人が通う。盲導鈴は前身の2校
でも使われ、統合後は校舎玄関と、校舎に隣接する寄宿舎玄関など計3カ所に設置された。
開校当初、校舎側の盲導鈴は朝から夕方、寄宿舎側は生徒が外出する夕方から午後9時まで、機械音を流していた。
やがて住民から「頭が痛い」「子供が寝付けない」などの苦情があり、同校は5月初旬、校舎側の盲導鈴を朝だけ
鳴らすことにし、寄宿舎側を鳥の鳴き声に変更した。また3カ所のうち2カ所の音量を、付近の住宅まで聞こえないよう1段階小さくした。
視覚障害者によると、鳥の鳴き声は機械音に比べ、聞き取りづらいという。同校周辺は点字ブロックが整備され、
現状で児童らの通学に支障はないが、冬は積雪で点字ブロックが隠れ、道に迷うなど影響が出る可能性もある。
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