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岸田文雄外相は21日、韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相と東京都内で開いた会談で、
日韓で課題となっていた「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産への登録について、
協力することで一致した。韓国は「強制労働」の問題があるとして反発していたが、日本側が
関連する資産の説明文に、徴用工の歴史的事実を記載する方向で調整する。
岸田氏は会談後、「両国の推薦案件『明治日本の産業革命遺産』『百済の歴史(遺跡)地区』が
ともに登録されるよう協力していくことで完全に一致した」と記者団に語った。世界遺産登録は
実現に向けて前進することになる。
韓国は日本が申請している23資産のうち7資産で朝鮮半島出身者計5万7900人が
「強制労働させられた」と主張。歴史的な事実を対外的に説明するよう日本に求めていた。日本は、
戦時中に朝鮮半島から労働者が動員された徴用工の問題は、遺産が対象とする時期より
後だとして、当初はこうした説明も必要ないとの立場だった。ただ、世界遺産の登録には
韓国の理解が欠かせないと判断し、韓国の主張に配慮。一部の施設で徴用工が働いていた事実を
日本が自発的に説明し、韓国も反対しない方向で調整することになった。
朝日新聞社
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