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秋田県の人口１０万人当たりの自殺者数を示す「自殺率」が、１９９５年から１９年間続いていた全国最悪を
脱したことが５日、厚生労働省の２０１４年人口動態統計で分かった。
都道府県別の順位で秋田県は下から２番目となり、前年、下から２番目だった岩手県が最悪となった。
統計によると、秋田県の自殺率は２６・０で、前年より０・５ポイント改善。
岩手県は０・２ポイント悪化して２６・６となった。全国平均は１９・５。
秋田県健康推進課は「ここ数年、きめ細かく寄り添う事業に力を入れたのが大きな要因」と分析する。
県内で悩み事を聞くボランティアを約４０００人養成。相談事業のネットワーク化にも取り組み、
相談者を適切な団体に紹介できるようになった。佐竹敬久知事は取材に「ワーストは不名誉だった。
努力が報われてうれしい」と話した。
１０年以上にわたり自殺防止に取り組んできたＮＰＯ法人あきた自殺対策センター「蜘蛛（くも）の糸」の
佐藤久男理事長（７１）は「県や民間、大学などが連携し、命を守るネットワークを育ててきたのが
結果につながった」と強調。「自殺率は依然として高く、予断を許さない。さらに対策を強化したい」と話した。
岩手県では、１５年度から企業や民間医療機関との連携などを本格化させたばかり。県によると、東日本大震災
による自殺者数は増えておらず、健康問題を理由とした５０代男性や７０代以上の女性の自殺が目立つという。
担当者は「全国最悪は残念。県民が危機感を持つきっかけとなるよう啓発を強化したい」と話した。（共同）
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