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「悪霊追い出した証」油まく?「仏教否定された気持ち」 男に逮捕状、憤る京都・奈良
全国各地の寺社に油のような液体がまかれた事件で、「容疑者」として米ニューヨーク在住の50代の医師の男が急浮上した。
千葉県警が建造物損壊容疑で逮捕状を取り、京都、奈良両府県警も一連の事件に男が関与した疑いがあるとみて慎重に捜査している。
事件は解明されるのか。各地の寺社で防犯カメラの増設や警備員の増強を余儀なくされるなど大きな影響があっただけに、
関係者も捜査の行方に注目している。
関係者によると、この男は周囲に「神の啓示を受けて祈りをし、悪霊を追い出した証として、油をまいている」との趣旨の説明をしているという。
似た体格の男、東寺の防犯カメラにも
世界遺産・東寺(京都市)などで被害が確認された京都府警にも、この男が関与した可能性があるとする情報提供があった。
東寺の防犯カメラには、液体をまくようなしぐさをする男の映像が写っており、男の体格と似ていたという。
油のような液体がまかれる被害は、奈良市の唐招提寺や東大寺、京都市の二条城、清水寺といった各地の世界遺産に波及した。
男に逮捕状が出たことに対し、京都や奈良の寺社関係者からは、捜査への期待や犯人への怒りの声が上がった。
国宝の金堂など9カ所で被害があった東寺の山下泰永拝観課長(49)は
「本当に犯人が分かれば、それはありがたい知らせ。一般の参拝者にも安心して訪れてもらえるようになると思う」と期待した上で、
「被害の修復は一度では取り除くことができない大変な作業。なんでこんなことをしたのかと犯人に改めて問いたい。
一刻も早く全容を解明してほしい」と話した。
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産経WEST 2015.6.1 12:35
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