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鹿児島県の口永良部(くちのえらぶ)島で29日に起きた噴火について、
専門家は高温のマグマが地下水に接触して爆発する「マグマ水蒸気爆発」の可能性が高いとみている。
昨年の御嶽山(おんたけさん)(長野、岐阜県)の噴火とはメカニズムが異なり、規模が比較的大きい爆発的噴火となった。
東大地震研究所の中田節也教授(火山学)によると、口永良部島の直下には推定で深さ3~5キロの場所にマグマだまりがある。
ここから上昇したマグマが、深さ200メートル付近で地下水と接触し、大量の水蒸気が発生して爆発的な噴火が起きたとみられる。
この仕組みは過去に大規模な噴火が起きた浅間山(群馬、長野県)などと同じという。
一方、御嶽山や箱根山(神奈川、静岡県)で懸念される噴火は、地下水がマグマで間接的に加熱される水蒸気爆発だ。
今回の噴火形態は「ブルカノ式」と呼ばれる。溶岩でふさがっていた火口がガスの圧力で開き、
ガスが一気に噴き出して激しい爆発音や黒い噴煙を伴うもので、国内の火山でよくあるタイプだ。噴火の規模は前回の昨年8月より大きい。
東日本大震災の発生以降、各地で火山活動が活発化している。
日本の火山は、海洋プレート(岩板)が陸側に沈み込む海溝に平行して帯状に連なっている。
帯状の地域の地下でマグマが発生しているためだ。
口永良部島は九州以西に延びる南西諸島海溝沿いに位置し、桜島(鹿児島県)などと同じ火山帯を形成している。
マグマは成分によって噴火の仕方が異なり、一般に粘り気が強いと爆発的になりやすい。
口永良部島のマグマは桜島と同じ安山岩タイプで、粘り気の少ない伊豆大島(東京都)などの玄武岩タイプと、
粘り気が強い雲仙普賢岳(長崎県)などの中間の性質を持つ。
中田教授は今後の見通しについて「最長で数年間にわたり、断続的に噴火を繰り返す可能性がある。
最初の噴火が最大規模とは限らない。火砕流が今回と違う方向に流れる恐れもある」と話している。
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