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川崎中１殺害、３少年起訴 「なぜあんな事件を」現場で供養する有志ら
東京新聞2015年5月22日
川崎市川崎区の多摩川河川敷で中学一年生の上村遼太さん（１３）が殺害された事件で、横浜地検は二十一日、殺人や傷害致死の罪で少年三人を起訴した。
殺害現場となった河川敷には、その後も多くの人が花束やメッセージを寄せている。花などを整理しているボランティアには、起訴された少年らについて「なぜあんな事件を。反省しているのか知りたい」と話す人もいた。 （猪飼なつみ）
殺害現場の河川敷では、遺体が発見された二月以降、手向けられた花がどんどん数を増やしていった。いつからか有志が花への水やりや、周囲の清掃をするようになった。
横浜市保土ケ谷区の主婦竹内七恵さん（３３）は上村さんとは面識がないが、三月下旬に初めて現場で手を合わせた。
電車とバスで一時間かけてほぼ毎日現場を訪れ、六～七時間滞在する。
「上村さんの写真の笑顔が印象的だった。まだ中学生で、非がないのに殺害されたことが衝撃だった」。
同様に、上村さんとは生前に面識がないにもかかわらず、現場に訪れて清掃したりする人は少なくとも十人はいるという。
島根県の西ノ島から川崎市に引っ越した上村さん。
「不安でも、希望を持って暮らしていたはず。あまりに痛ましい」。東京都江戸川区のパート永沼明美さん（５６）は、休日のたびに足を運ぶ。
宮城県石巻市出身で、東日本大震災で被災し、引っ越してきた境遇を上村さんに重ねる。
横浜市の男性住職（４９）は「学ばなければならない問題がこの事件にたくさんある」とたびたび供養に訪れる理由を話す。「中三と中一の息子がいるから人ごとではなかった。人を思いやるとは何か考えなければいけない」と手を合わす。
竹内さんは少年らの起訴について
「なぜこんなことをしてしまったのか。本当に反省しているのかを知りたいから、裁判になったら傍聴したい」と話す。
事件が風化しないよう「子どもたちを見守ってくれるような地蔵をここに建ててほしい」と訴えている。
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