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三重県名張消防署に勤務する男性消防士長（３７）が、女性のスカートの中をのぞき見しようとしたとして、
警察に任意で事情を聞かれていたことがわかり、名張市消防本部は１３日、この消防士長を同日付で
停職２か月の懲戒処分にしたと発表した。
また、管理監督責任を問い、北田清秋・消防長が、亀井利克市長から口頭で厳重注意を受けた。
同市では、２月に元男性消防士長（懲戒免職）が、飲酒運転で物損事故を起こし、消防本部が消防職員の行動指針をまとめたばかり。
同本部によると、消防士長は４月１７日午後４時４５分頃、市内の書店で立ち読みをしていた
３０～４０歳代とみられる女性の背後にしゃがみ込み、小型のＬＥＤ（発光ダイオード）ライトで照らして、
スカートの中をのぞき見しようとしたという。
女性が、ライトの光ですぐに気づき、消防士長を詰問して、店員に通報。
名張署が県迷惑防止条例違反の疑いで、消防士長に任意で事情を聴いたという。
消防士長は同１６日午前８時３０分～１７日午前８時３０分に勤務。その後、市内の診療所を受診し、
医師から告げられた病名を調べるため、書店を訪れたという。消防士長は同本部の聞き取りに対し、
「魔が差した」と話し、ライトを持っていたことについては、「電池を交換しようと思い、持っていた」と答えたという。
市は懲罰審査委員会を４月２４日と今月８日の２回開催。消防士長から弁明を聞くなどし、処分を決めた。
消防士長は事実関係を認め、「女性に対し申し訳ない。二度とこのようなことを起こしません」と反省しているという。
同本部は、２月の飲酒事故を受け、▽常に公務員倫理を重んじ、法令を順守し自分を律します
▽市民の皆様の疑惑や不信を招く行為はしません―など、職員の意識向上をうたった
「市消防職員行動指針」をまとめ、信頼回復に向けて動き出したばかりだった。
同本部は再度、職員への指導を行うとともに、職員に法令順守の研修を受けさせるなどして、信頼回復に努めたいとしている。
この日午後３時から市役所で行われた記者会見では、北田消防長が「職員が一丸となって信頼回復に
努めてきた中で、このようなことが起きた。あってはならない行為で、申し訳ありません」と頭を下げた。
亀井市長は「行政に対する市民の信頼を失墜させるもので、極めて遺憾。
いまだ職員の意識に甘さがあるということで、改めて綱紀粛正を徹底する」とのコメントを出した。
（加藤律郎）
2015年05月14日 19時42分
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