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ＴＰＰ交渉遅れに政府内から懸念も
3月17日 4時51分
政府はＴＰＰ＝環太平洋パートナーシップ協定の早期妥結を目指して、日本時間の１６日までの１週間、交渉参加１２か国の首席交渉官会合や、アメリカとの２国間協議に臨んだものの、大きな進展はないまま終わり、政府内からは交渉の遅れに懸念も出ています。
ＴＰＰ＝環太平洋パートナーシップ協定を巡り、日本を含む交渉参加１２か国は日本時間の１６日までの１週間、ハワイで首席交渉官会合を行いました。
政府関係者によりますと、さまざまな分野で各国の理解が進み、一定の進展はあったものの、難航する知的財産を保護する期間や、国有企業への優遇措置の是正に関する協議では対立点の絞り込み作業に大きな進展はなかったということです。
このため、交渉参加各国は政治レベルで決着させるための閣僚会合について具体的な日程調整を行わず、改めて首席交渉官会合を開くことも視野に入れて、事務レベルの協議を続けることになりました。
一方、日本政府は首席交渉官会合と並行して、アメリカとの２国間協議の前進を目指し、牛肉や豚肉など農産物５項目の関税の取り扱いなどを巡り、事務レベル協議を行いましたが、２国間の閣僚会合を開くところまで協議は進みませんでした。
政府は遅くとも５月中の交渉妥結を目指す方針ですが、アメリカ議会でＴＰＰ交渉の加速に不可欠とされているオバマ政権に強力な交渉権限を与える法案の成立がいつになるのか、見通しが立っていないこともあって、政府内からは交渉の遅れに懸念も出ています。
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