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毎日新聞 2月6日(金)23時41分配信
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◇県警が現場近くの２０代男から殺人容疑で事情聴取開始
和歌山県紀の川市の市立名手（なて）小５年、森田都史（とし）君（１１）が刺殺された事件は６日夜、
県警が現場近くの２０代の男から殺人容疑で事情聴取を始めた。身近な住人が事件に関わった疑いがあることに、住民らは衝撃を受けた。
この日午後１１時１５分ごろ、捜査員約１０人が男の自宅に入り、家宅捜索を始めた。報道陣や付近の住民らが集まり、現場は騒然となった。
近所に住む会社員の女性（５３）は、「近くで起きた残酷な事件に関わった人がいると思うと怖い。不審者情報があったのに、
未然に防げなかったのかと思う。警察には真相を解明してほしい」と話した。
別の会社員の男性（２９）は「まさかこんな近くで……。信じられない。事実であれば許せない」と憤った。
近くの農業の男性（５５）は「事情を聴かれている男だとすれば、昨年９月くらいから毎日のように朝７時くらいに、
家の前で木刀を振っている男がいた。上半身裸だったりして奇声を上げていた」と話した。
また、近くに住む運転手の男性（５１）は「近所でナタや木刀を振り回す不審な若い男性を何度も見ていた。
もし犯人であれば、やっぱりかという思いだ。今まで何もなかったのが不思議なぐらいで、殺された森田君が本当に可哀そうだ」と憤った。
別の女性も驚いた様子で「逮捕されるのであれば、ひとまず安心できる」と話した。
近くに住む森田君の同級生の男児の４０代の母親は「都史君が戻ってくるわけではない。いまはただそれだけです」と話した。
一方、現場近くのアルバイトの女性（３２）によると、５日午後４時ごろに子供が通う保育所から帰宅した際は、
周囲に異変は感じられなかった。同２０分ごろ、「キャー」という悲鳴が聞こえた。「何だろう」と思って窓の外を見たが、その時は何も見えなかったという。
約５分後、女性が家を出ると、近くの男性が慌てた様子だったため「どうしたんですか」と聞くと、
「子供が大けがをしている」と言いながら、消防や警察に電話していた。驚いた女性が空き地の近くまで行くと、
森田君が奥の方で倒れているのが見えた。男性と妻が心臓マッサージをしながら、「がんばれ、がんばれ」と声をかけ続けていた。
女性も無事を祈りながら、集まってきた救急車やパトカーを現場に誘導。森田君は担架で運ばれる時、
ぐったりして動かない様子だった。男性は「不審者がいた。以前にも２、３回見たことがある」と話していたという。
女性は「自分も幼い子供がいるので、近所でこんな恐ろしい事件が起きるなんて信じられない」と話した。