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1月10日 18時47分
資本主義の下での格差の拡大をデータで実証し、世界的にベストセラーとなっている『21世紀の資本』の
日本語版が、先月発売され、増刷が相次ぐなど日本国内でも大きな反響を呼んでいます。
10日都内の書店で開かれた本の内容を解説する催しには、幅広い年齢層のおよそ250人が集まり、関
心の高さがうかがえました。
『21世紀の資本』は、フランスの経済学者、トマ・ピケティ氏が、日本を含む世界20か国以上の税金のデ
ータを基に、「所得」や「資産」を分析し、資本主義の下での格差の拡大を、データで実証した経済書です。
世界各国で格差の拡大が問題視されるなか、英語版は去年発売されたアメリカでベストセラーとなり、先
月、日本語版の発売が始まった日本でも大きな反響を呼び、増刷が相次いでいます。
10日は、都内の書店で翻訳した評論家や経済学者が内容を解説する催しが開かれ、「先進各国で資産を
持つ人が、より資産を増やし、資産を持たない人との格差が拡大してきている問題を、データに基づいて実
証している」などポイントを説明しました。
会場には、幅広い年齢層の男女およそ250人が集まり、48歳の男性は、「資産の面だけでなく、教育や
医療の分野でも格差が広がり、世代ごとに固定化されていると感じ、その背景を知ろうと思って参加しまし
た」と話していました。
本の解説をした経済学者で明治大学准教授の飯田泰之さんは、「この本が、一般の方の間でも大きな反
響を呼ぶとは予想外でした。背景には、かつて1億総中流といわれた日本社会で資産格差が、ひどくなっ
てきていると考える人が増えてきていることがあるのではないか」と話しています。
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引用元:NHKニュース URLリンク(www3.nhk.or.jp)