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東京電力の広瀬直己社長は6日、新潟県の泉田裕彦知事と会談した。
広瀬氏が柏崎刈羽原発の再稼働に理解を求めたのに対し、
泉田氏は「福島第一原発事故の原因究明に後ろ向きだ」と批判するなど、歩み寄りは見られなかった。
東電は一昨年秋、原子力規制委員会に柏崎刈羽原発6、7号機の審査を申請している。
広瀬氏は柏崎刈羽原発の視察も求めたが、泉田氏は「事故原因の究明が不十分で社内処分もない。
安全の議論のスタートラインに立てない」と応じなかった。泉田氏はこれまで、
事故の検証と総括がない限り、柏崎刈羽原発の再稼働を認めない考えを繰り返し表明している。
東電は7月までに、新潟事務所を新潟総支社に格上げし、約20人いる社員を増やす方針だ。
地元自治体や住民の要望などに丁寧に対応していくことで、再稼働へ理解を得たい考えだ。
東電の2015年3月期決算は、燃料費の抑制などコスト削減の徹底などで最終黒字となる見通し。
数土文夫会長は昨年末の記者会見で、年内の電気料金の再値上げは見送る方針を明らかにする一方、
柏崎刈羽が再稼働しなければ、16年3月期の黒字確保は厳しくなるとの見方を示している。(古賀大己)