15/01/06 12:15:46.05 0
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このままだと「新55年体制」で自民党政権が長期に続くという見方がありますが、
私は前回ほど続かない、数年経たないうちに崩れるのではないかと見ています。経済が行き詰まるだろうからです。
円が1ドル=80円から120円になって、この2年間で日本の国力はガクンと小さくなりました。
都心のミシュランの3つ星レストランでは、以前1万5000円~が相場だったのが、
最近は3万円が普通になっています。ただ、日本円では大幅な値上げでも、
ドル換算するとそうでもない。例えば、2年前の2万4000円と現在の3万6000円は同じ300ドルの価値です。
外国人には割安に映り、いまや日本人が行けなくなった高級料理店で、中国や東南アジアの旅行客が食事をしています。
GDPはドル換算すると3分の1減りました。1ドル=80円の頃は6兆ドル以上あったのに、
14年は4兆8000億ドル程度です。13年の1人当たりGDP世界ランキングは、
何と一気に9つ落ちて24位。14年はさらに大きく下がってますから、
8位のシンガポールの姿が遠くかすみ、香港にさえ抜かれたと見てよいと思います。
日本は確実に貧しくなっているのです。そのうち先進国から脱落してしまうのではないでしょうか。
安倍首相は「ジャパン・イズ・バック(日本は戻ってきた)」と胸を張っていますが、
このままでは、「ジャパン・イズ・ゴーン(日本は終わった)」になってしまいますよ。
国富を喪失するのではなく、価値をつくり出すような成長戦略が必要です。
“途上国モデル”の安売りはダメ。トヨタがいくら頑張っても、高級車分野ではベンツやBMWにかなわないじゃないですか。
高級車ブランドのベンツの車だから、小型車も高く売れる。
逆に、安い小型車を造るトヨタの車だから高級車も安いのです。
安く働くことが良いことではなく、労働は高価だという“先進国モデル”に変えていく必要がある。
それから、地方の再生には農業とエネルギーがカギになると思っています。
江戸時代の地方は林業とエネルギーで生計を立てていた。まきと炭です。
日本中のエネルギーは農村でつくられていました。自然エネルギーの技術革新により、
再び地方をよみがえらせることができる。「日本を取り戻す」と言うのなら、
そういう形で、日本人らしい、自然と共生する道を取り戻すべきです。
そうして、世界に原発を売るのではなく、新しいエネルギーのシステムを輸出していく。
これは外交、安全保障ともつながっています。日本は軍事力で世界の秩序を維持する仕切り役になるのではなく、
新エネルギーで新しい価値をつくることで、途上国に尊敬される理想国家を目指すべきなのです。