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『ノーベル賞「中村修二」に違和感がある!』週刊新潮の記事に思わず納得。謙虚さと傲岸の違い|新聞・週刊誌「三面記事」を読み解く|ダイヤモンド・オンライン
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(前略)
?という話はさておき、先々週発売の週刊新潮(12月18日号)が、今年、ノーベル物理学賞を受賞した中村修二カリフォルニア大学サンタバー
バラ校教授の発言その他に「違和感がある」と題した特集を組んだ。これが面白い。
?ノーベル賞を受賞した際、中村教授は研究の原動力を「怒り」と表現した。
?怒りは、かつて在職した日亜化学工業に向けられている。二〇〇一年、中村教授は青色発光ダイオードの発明対価として二〇〇億円を求
め、日亜化学工業を提訴した。最終的に両者は和解し、中村教授は八億四三九一万円を手にしている。
?が、八億では物足りなかったのか、それとも社員として過ごした日々への憤懣をぶつけたのか、中村教授は「怒り」が自分を駆り立てたとコ
メントした。悔しさをバネにするとはよく言うが、怒りを原動力にするというのは、もしかしたら中村教授は執念深いのかもしれない。執念深いか
ら研究に集中できたとも言えるが。
「中央の恵まれた環境と違って、私には先生がいない。私の場合は自分だけ。(会社では)青色LEDは自分一人でやっていました」
「新聞、テレビは、『青色LEDは赤崎(勇)名城大教授・天野(浩)名古屋大教授が発明し、中村氏は量産化する技術を確立した』と紹介する。
こんな認識は日本だけです。世界では、『青色LEDは中村が発明した』というのが共通の認識です」
?受賞後の中村教授の発言だ。すでにこれだけで違和感を抱かせるに足るが、教授は続けてこうも言った。
「日本の研究者はサラリーマンで、研究の自由も、十分な対価も得られない不当な扱いを受けている」
「米国の研究者はアメリカンドリームを追いかけるチャンスがある。能力とやる気のある人はきちんと評価され、天井知らずの夢が見られる。
米国では優秀な研究者はみなベンチャーに移り、ストックオプションで莫大なお金を稼いでいる」
?週刊新潮は、これら発言に異を唱えているのだ。
?研究者の処遇と報酬について、志村史夫静岡理工科大教授・ノースカロライナ州立大併任教授はこう指摘する。
「中村教授のように企業に属しながら、巨額の追加報酬をもらった研究者は、日本どころか、アメリカでも見たことがありません」
?発明対価を要求した件に関してだ。
「(前略)日本では研究成果が出なかったからといって、給料を返せとは責められない。その間に使用した設備も研究費用も会社が負担したも
のです。成果を自分のものにしたいなら、最初からリスクを取って、独立して研究すればいい。一方でアメリカほど実力主義の国はない。民間の研究所であれば、成果を出さないと、容赦なくクビにされます」
?だから、むしろ日本のほうが天国だと志村教授は言う。
?アメリカでは入社時に、研究の成果、特許の取得等で利益が発生しても、その権利は「会社に帰属する」という契約書にサインさせられるか
らだ、と米国特許弁護士で法務博士の服部健一氏も解説する。
「アメリカでは入社時の契約で縛られるから、たとえ億単位の巨万の富を会社にもたらしても、発明者である社員には一銭も入ってこない」
?カリフォルニア州弁護士の田中朋之氏もこう言う。マイクロソフト社も、社員が特許を出願したときに一〇〇〇ドル、それが成立したときに一〇
〇〇ドル程度の報奨金しか出さなかったのだそうだ。
?もし、中村教授が日亜化学工業を相手取ったような裁判をアメリカで行なったら、追加報酬はゼロだっただろうと言う。だから、中村教授は日
本の司法制度に感謝すべきだとも。