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先進国の賃金伸び鈍く、13年0.2%増 6年連続1%割れ
ILO調べ
2014/12/5 11:46
【ジュネーブ=原克彦】世界で賃金が伸び悩んでいる。国際労働機関(ILO)が5日発表した世界賃金報告によると、物価の変動を割り引いた先進国の実質賃金は2013年に前年比0.2%増と2年連続でほぼ横ばいだった。1%割れは6年連続。世界全体でも同2.0%増で同0.2ポイント低下した。ILOは「消費不振によるデフレのリスクが高まっている」と警告する。
金融危機前の07年を100とした実質賃金の指数を見ると、欧州債務危機の影響が大きかったギリシャとスペイン、イタリアに加え、日本と英国も100を割り込んでいる。米国は101.4、ドイツは102.7だった。
ILOのポラスキー事務局長補は13年の賃金が停滞した理由について「欧州が予想を下回ったことに加え、日本も回復しなかった」と指摘。着実に経済回復が進む米国に比べた日欧の弱さが原因だとの認識を示した。また、日本については4月の消費税率の引き上げが改めて賃金に響く懸念があるとした。
世界全体の伸び率は中国の寄与度が大きく、中国を除くと同1.1%増にとどまる。新興国・途上国ではアジアが同6.0%増、東欧・中央アジアが同5.8%増と比較的高いものの、中南米とアフリカの伸び率が1%未満だった。
ILOは世界の賃金の状況を改善するには、最低賃金の引き上げや労組による賃上げ交渉の強化が必要だとしている。同報告は世界130カ国・地域のデータを集計。世界の被雇用者の約96%に相当するという。
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