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子供の声うるさい…苦情で保育所整備滞る例も
読売新聞 12月4日(木)9時3分配信
待機児童解消に向けた保育所整備が期待される中、都心部の保育所には「子供の声がうるさい」という苦情が寄せられている。
東京都内では、これらの苦情で保育所の整備が滞ったり、「何人も騒音を発生させてはならない」という都条例の規定を理由に訴訟に発展したりしたケースも。都は条例改正の検討を始めたが、静かな環境を求める声にも配慮が必要で、対応は簡単ではない。
「忍者さんになってそっと出て行くよ」。外に出る子供たちにそう声をかけている「愛里武蔵関保育園」(東京都練馬区)。閑静な住宅街にあり、近隣に配慮して歓声を上げさせないように注意している。
2012年9月の開園後、すぐに「子供の声がうるさい」と近隣住民から電話があった。約300万円かけて園庭周囲と上部を防音材で覆い、週3日、各1時間しか使わないようにした。
現在、苦情はなくなったが、「庭は子供にとって絶好の遊び場。太陽の光を浴びさせて思いっきり遊ばせてあげたいのに」と保育士の表情は浮かない。
厚生労働省によると、全国の待機児童は今年4月現在2万1371人、うち都内では8672人に上る。一方、今年3~9月、都内62の全区市町村を対象に実施した都のアンケート調査では、保育所の子供の声を巡って苦情が寄せられた自治体は7割。保育所の建設が中止・延期された事例も2件確認された。
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